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Jのシーズンオフ どこを見ようか、そうだ、エイバルにしよう  ~金沢の戦術分析に役立てる為のラ・リーガ分析~

どうも、普段はツエーゲン金沢の戦術分析をしているタギリストという者です。唐突ですが我が軍は柳下監督の下4-4-2といわれるフォーメーションを採用しています。この数の羅列はあまり意味を成さないという事は分かっているのですが、ヨーイドンと始まる時には、やはり相手の陣形を掴む為にも自分達の陣形を把握する為にも静的なフォーメーションは必要なわけで。

そこにこだわってクラブを探してみるとヘタフェ、アトレティコ、バジャドリー、エバートン、バーンリーetc・・・と数ある中から何故かターゲットに選んだのは我らが乾貴士のいるエイバルでした。ホントは4-3-3のようなオランダサッカーみたいなウイングがガンガンサイドを突破するのが好きなのですが、それはチェルシー見てるからいいや。と、いうことでこれがまた個性的な面々がそろっていたのです。僕も勉強がてらメンバーについて色々調べてみたので見てくださいな。

1.マルコ・ドミトロビッチ

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おっと、この頃は髪の毛あったんだね。今は潔くスキンヘッドになっているセルビア代表の194cmの利き足左のGK。27歳。自国のビッククラブ、レッドスター・ベオグラードの下部組織で育ったがトップチームでの出番は無く出場機会を求め→ハンガリーのクラブ→チャールトン・アスレティックへ(三都主のいたところね)そこからリーガ2部のアルコルコンへ行き、ようやく2年前にエイバルへやってきた。フル代表にも選ばれていたが初キャップはエイバルに来てからというなかなかの苦労人。スペインのプリメーラならではの良いGK。

3.ペドロ・ビガス

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整髪料か髭剃りのCMに出てきそうなナイスガイ。181cm両利きのCB(左SB)29歳。2009年のキャリアスタートから3部→2部→1部と1年毎にステップアップしてマジョルカ→ラス・パルマスへと渡ったがラス・パルマスの降格をきっかけに1年前にエイバルにやってきた。初めて筆者が見た試合でラウール・ガルシアと接触し、頭部を打って負傷してしまった。

12.パウロ・オリベイラ

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187cmの右利きCB。27歳。各年代のポルトガル代表に選出されていて名門スポルティングと5年契約を結んだ。一見エリート街道を歩いてきたかと思いきや、監督の交代により不遇の時を迎える。2017年にクラブ最高額350万ユーロでエイバルへ。しかしA代表歴は1キャップしかない。よほどタイミングが悪かったのだろう。僕が見たところコーチングが細かく足元の技術もなかなかしっかりしている。ディフェンスリーダー。

24.アルバロ・テヘロ

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174cm24歳の両利きSB。右が主戦場だが、怪我人続出のチーム事情でビルバオ戦では左SBをやらされていた。どうりで右サイドばかりの攻撃になるわけだ(苦笑)どうも顔立ちからすると南米の血を引いていそうなのだが調べてもわからなかった。実はレアル・マドリードのユース育ち。しかしトップチームでは12分だけの出場に止まりアルバセテ(レンタル)経由で今年エイバルへ。5年契約というのがレアルの育てた選手は安く売らない商売根性が出ている感じがプンプンする。意外と若いのね。

15.ホセ・アンヘル

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182cm左ききのサイドバック30歳。スポルティング・ヒホンの下部組織出身。2009年にトップチームデビュー。チームのプリメーラ残留に貢献。2011シーズン、バルセロナに移籍が決まりかけていたがルイス・エンリケが同胞のホセを自身が監督を務めるローマに呼びよせた。その後ソシエダ→ポルト→ビジャレアルと渡り2017年にエイバルへ。ボールコントロールが上手く、デュエルにも強い。FKを蹴ることも。

20.ロベル・コレア

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180cm右利きSBの27歳。ラージョ・バジェカーノのユースからエスパニョールBでデビュー。そこからプリメーラに個人昇格するも、次にレンタルに出されたのはセグンダのエルチェ。そこから同じディビジョンのカディスに2年間在籍したのち、今年夏再びプリメーラに戻ってきた。エイバルで3年契約を勝ち取ったのは本人にも自信を与えたのではないか。ビルバオ戦でもペドロ・レオンとのコンビで右サイドを駆け上がっていた。やる気は凄く感じるが、今は空回り気味。

10.エドゥ・エクスポシト

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178cm右利きのセントラルハーフ23歳。デポルティーボのBチームからキャリアをスタートさせ1部デビューもしたが、去年はセグンダで過ごした。今年夏にエイバルに5年契約で入団。10番にクラブの期待の表れが出ている。プレーに落ち着きが見られ、判断も冷静。縁の下の力持ち。

5.ゴンサロ・エスカランテ

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182cmの右利きセントラルハーフ26歳。アルゼンチン人の彼はボカ・ジュニオルズのユース出身。トップチームデビューを果たしたのち、セリエBのカターニャへ。そこで2年間プレーし2015年7月エイバルにローン加入。半年で買い取られ2020年までの契約を勝ち得た。ゲームキャプテンを任されている。攻撃のスイッチを入れるセンターハーフ。

21.ペドロ・レオン

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183cm右利きの33歳。両サイドハーフが出来る彼の名前は聞いた事ある方も多いのではないか。ムルシアのユースから2005年にトップデビューを果たしたのちレバンテ→バジャドリード→ヘタフェへと渡り、活躍が認められ2010年R・マドリ―に6年契約で移籍。CLのACミラン戦ではゴールを挙げる活躍も果たしたが、レギュラーの座をディ・マリアに奪われるわモウリーニョの指示を無視して怒りを買うわで翌年にヘタフェにレンタルに出される。ヘタフェでは5年間で135試合に出場。2016年からエイバルでプレー。監督のホセ・ルイス・メンディリバルはバジャドリード時代の恩師。FKやCKの類いは俺にまかせろ。

22.乾 貴士

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169cm右利きの両サイドハーフの31歳。チーム内で数少ない髭の無い男。滋賀の野洲高校で全国制覇を果たし2007年に横浜Fマリノスに入団。しかし、なかなか出場機会が得られず翌年に当時J2だったセレッソ大阪へ移籍。香川真司らと2年越しでチームを1部へと押し上げた。2011年にドイツ2部のボーフムで欧州のキャリアをスタートさせ活躍が認められ、翌年1部に昇格したフランクフルトへ。その年はチームのヨーロッパリーグ出場権を獲得する活躍で貢献、自身も6ゴールを挙げたが、その後2年間試合出場はするも目立った数字は残せず、2015年に念願だったスペインでのプレーを果たす為にエイバルへの移籍を決意する。

加入から活躍するも、2016からの2シーズンのプレーはキャリアの中で最も輝きを放ち、アトレティコのシメオネ監督が乾のプレーの鋭さを警戒し、試合中にマッチアップしていたディフェンダーを交代させるなどスペインでも実力が通用する事を証明。バルセロナ戦では日本人初となる同クラブからの得点(2ゴール)を挙げセンセーショナルなニュースとして日本でも大々的に取り上げられた。2018年には日本代表としてW杯に出場し2ゴールの活躍でベスト16入りの原動力に。そのW杯参加中にベティスへの移籍を発表、W杯後遅れて加入した乾はチームにフィットせず出場は8試合に止まり半年でアラベスへ。そして、ようやく今年の夏にエイバル復帰した。欧州でプレーしていても阪神タイガースへの愛を忘れない野球好きである。

https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=65044

9.セルジ・エンリク

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181cm左利きのセンターフォワード29歳。マジョルカのユース出身。エスパニョールでトップチームデビュー。その後なんやかんやで2部ヌマンシアから2015年エイバルへやってきた。スペインU19の代表歴も持つ彼だが、2016年10月当時チームメイトだったアントニオ・ルナと共に女性と性行為する動画がネット上に流出。謝罪後もちゃっかりプレー出来ているところにスペイン社会のコンプライアンスの緩さと寛大さが見受けられ、驚きと少し羨ましさも感じる。しかし9番を背負っている割にはデュエルに弱く今年はまだ得点を挙げられていない。それどころか、筆者の見た試合ではシュートゼロ。とほほ。

17.キケ・ガルシア

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186cm右利きのセンターフォワード30歳。ムルシアのカンテラ育ち。2009年にトップチームデビューし5年間プレーした後にイングランド2部のミドルズブラへ移籍。しかしクラブが新たな選手を獲得したことで出場機会を求め移籍を志願しエイバルに2016年の2月にやってくるが、書類の手続きが遅れそのシーズンを棒に振るという本末転倒なやーつ。今年は11月のビジャレアル戦とレガネス戦でゴールを挙げ連勝の立役者となるもそこから沈黙しチームは4連敗。昨年も30試合に出場するも3ゴールと寂しい結果だっただけに長いトンネルから抜け出せるか。SOFASCOREにno outstanding strengths(際立った強みはない)と評価される始末。ボールコントロールに難ありと筆者は見た。

7.キケ

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本名はエンリケ・ゴンサレス・カシンと言うそうだが相性がQuique(キケ)という事で選手名登録されている。たまにこういう人いるけど、同じチームに似たような名前がいるとややこしくないのかな?と思ってしまう。177cm右利きのセンターフォワード29歳。ポジションもかぶっていてホントややこしい。バジャドリーのカンテラを出身で2010年に2部でトップチームデビュー。その後レンタルで2部を行ったり来たりしながら19ゴールを決めるも、バジャドリーの当時の監督から戦力外とみなされ2部のグアダラハラへ移籍。そこで24ゴール、デポルティボで17ゴールを挙げようやく1部のエイバルと今年5年契約で加入。ゴール量産かと思われたが、ここまで出場7試合でノーゴール。1部の壁にぶつかっている。

14.ファビアン・オレジャーナ

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170cm右利きの33歳チリ人。チリのトップリーグで18歳でデビュー。5年過ごしたのちウディネーゼと契約するもすぐにレンタルに出され、その後スペインのクラブを渡り歩いて2018年に加入したエイバルが5つ目のチームとなる。A代表歴もあり南ア大会予選チリ代表の本大会出場に貢献。本大会でも途中出場を果たした。乾とポジションを争うライバル。

2.エステバン・ブルゴス

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190cm右利きの27歳センターバック。アルゼンチン人。2011年からアルゼンチン国内でプレーしていたが、2017年スペイン2部のアルコルコンに移籍。2年契約で満了しフリーになっていたところをエイバルに拾われ契約となる。僕が見た試合が1部デビュー戦だったようで、ビガス同様にラウール・ガルシアに競り合いの末やられてしまい写真の姿に。かわいそうなデビューだった。

23.アナイツ・アルビージャ

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178cm右利きのセンターバック32歳。ビルバオのカンテラ出身で2005年にプロデビューしたが長く2部や3部でのプレーを強いられ6つのクラブを渡り歩きようやく2013年ラージョ・バジェカーノで1部デビューを果たした。その後エスパニョール経由で2016年にエイバル入り。サイドバックもこなすらしい。それにしても髭のナイスガイが多い。髭フェチには最高のチームだ。

16.パブロ・デ・ブラシス

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165cm右利きのサイドバック31歳。アルゼンチン人。ビルバオ戦ではペドロ・レオンと交代しサイドハーフをやっていた。地元アルゼンチンのヒムナシア・ラ・プラタというクラブの下部組織出身。国内でプレーしたのち、2012年ギリシャ1部アステラス・トリポリスにフリーで加入。2年後にドイツのマインツに3年契約で移籍し100万ユーロをアステラスに落とす。2018年からエイバルに。1年かかったがようやく監督の要望を理解しフィットしてきたようだとマルカに載っていた。

19.シャルレス

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179cm右利きのストライカー35歳。ブラジルとスペインの国籍を持つ彼はサントスFCのユースから海を渡りポルトガルのフェィレンセでトップチームデビュー。そこからエイバルは7クラブ目。2017年にフリーで加入。2012シーズンはセグンダ・ディビジョンであったがアルメリアで得点王になっている。一昨年は8得点、昨年は14得点と点取り屋の感覚は衰えていない。

6.セルヒオ・アルバレス

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183cm右利きのディフェンシブハーフ27歳。センターバックもこなすらしい。ユースからヒホン一筋で2010年にトップチームデビュー。2018年まで在籍し、7月エイバルに4年契約で加入。今年は10月以降怪我の為?か試合に出ていない。U-18、19の代表経験あり。(年明けのバレンシア戦で復帰)

監督 ホセ・ルイス・メンディリバル

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58歳のスペイン人。選手としてはプリメーラでの出場は無い。35歳でビルバオのユースの監督となり指導者としてのキャリアをスタートさせる。その後セグンダでは結果を残すもプリメーラになると残留がやっとといった感じの昇格請負人だったが、2015年に2度目となるエイバルの監督に就任すると14位、10位、9位、12位と厳しいディビジョンで確実に結果を残し5年目のシーズンに突入している。乾が最初にエイバルに入った際の「同期入団」となり、乾も彼を「サッカーの父」と慕う。練習中にシュートを外すと、でんぐり返りをしなければならないという。練習でも緊張感を大事にしているという事らしい。また「賞賛は好きではない。ミスを修正するにあたって全く役に立たない。」というコメントから勤勉な面がうかがえる。

とりあえず主要な登場人物はこんなところです。怪我人多数でBチームの若手もベンチ入りしていて良くわからんというのが現状ですが、登場人物が増えたらまた追加しときます。次回は試合のレビューでも。

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