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ラブラドライトに導かれて

はじめまして、たがゆぎです。
これがnoteを始めて最初の投稿です。ちょうどいいお題があったので応募させてもらいました。

アクセサリーや間接照明など、作りたいと思ったものを手当たり次第に制作しています。

今回は自己紹介を兼ねて、自分がハンドメイドに目覚めたキッカケのことを書かせていただきます。

始まりは10年ほど前。当時行きつけだったネイティブアメリカン系のショップで一つの石を見つけた時でした。
下の写真にある、ラブラドライトという石です。

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たまごやハート型に加工された石たちが入ったカゴの中に、これだけルース型(ペンダントや指輪に嵌め込める形)で埋もれてありました。
暗い場所では青みがかった灰色をしているけれど、ある角度から光を当てると淡いブルーに反射する。ラブラドレッセンスと呼ばれるその光に魅了され、小さな石一つを手のひらに乗せてレジに向かいました。
600円か800円。1000円しなかったのには驚きました。

購入してからしばらくは、机の隅に置いて時折り眺めるだけで満足していたのですが。
だんだんと「これをペンダントにしたい」という欲求が湧いてきました。ルース型だったからそう思わせたのかもしれません。

この石を買ったショップの店員にその旨を相談してみたところ、「型に合わないから作れません」とのことでした。
まあ、型に合ったら既にペンダントかバングル用に使われてたでしょうから、当然と言えば当然なのですが。
その時は断られることを想定しておらず、代案など考えていませんでした。
他所のお店に聞いても返事は同じ。ペンダント化への道がいきなり途絶えてしまいました。

さてどうしようかと思案した末に出した答えは「もう自分で作ろうか」でした。
以前同僚が銀の指輪を自作したと話していたのを思い出し、「銀 指輪 自作」で検索。
ヒットしたのは彫金、ロストワックス、銀粘土。銀粘土の写真に見覚えがあったので自分もこっちにしました。

初心者でも始められるスターターキットを購入しました。
作業工程はザックリ言うと成形、乾燥、焼成、磨き。これがあれば最初から最後まで自分の手で作れます。


これが初作品。
スプーンで形を揃えて、石を入れる部分を切り取り裏から底を貼り付ける。最後に模様とバチカン(チェーンを通すパーツ)をつけて焼く。
至極単純なものですが、成功するまで相当の銀粘土を犠牲にしました。
焼き物と同じく焼成の段階で一回り縮んでしまうので、石を入れる窪みが大きすぎたり小さ過ぎたり。キット代も含めると、これを作るのに2万円以上注ぎ込みました。

苦労して作ったものにはその分愛着が湧くもので。1年以上の間これを身につけて外出していました。
ですが毎日見ていると不満な点に目がいってしまい。ある日我慢できずに破壊してしまいました。

で、リメイクしたのがコレ。前作もでしたが、石の色から海をイメージして作ってます。
コレは強度が低く、数ヶ月後にバチカンと魚の接合部が折れてしまいました。

壊れ(し)ては作るを繰り返して数年。
リメイクの度に新しい技法に挑戦し、作風も変化していきました。
石の固定法は接着剤から銀を曲げての石留めへ。
デザインは大きさ重視から小振りでシンプルなものに。
紐も自分で編むようになりました。

現在の姿です。金継ぎをイメージして蒔絵の技法を用いてみました。製作から1年経過していますが、今のところリメイクの予定はありません。

銀粘土のために電気炉も調達しました。一緒にこれまでの作品もお見せします。銀粘土から始まり、組紐、革細工、ひょうたんランプ。これら以外にもたくさんあります。
10年前までハンドメイドとは縁のない生活を送ってきましたが、現在はジャンルを問わず様々なものを手作りするようになりました。
キッカケをくれたのは間違いなくラブラドライトです。

この石に出会わなければ、自分の人生は全く別のものになっていたでしょう。
大袈裟かもしれませんが本心です。

#エンジンがかかった瞬間
#ハンドメイド
#ラブラドライト
#銀粘土

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