【曲コメント】アルストロメリア
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この曲は実はギタドラのボス曲として作り始めたものだ。
ある日、いつも通りピアノでポロポロ弾いていたらいい感じのフレーズが降ってきたのでそこから展開してくことにした。
雰囲気は何となくChronosに近く、拍子も7/8というプログレッシブスタイルだ。
これはもうChronos2として完成させようと作り込んでいったが、ギタドラファンはご存知かもしれないがChronosは当時ボス曲のわりにはそんなに難易度が高くなかった。この曲もどうにかギタドラ的に難易度が高くなるように試みたがなかなか難しかった。ギタドラVシリーズはボタンやパッド数が多くないのである程度ごまかせたが、XGシリーズでボタンが増えたことにより本格的な高難易度譜面を作ろうとするとだいぶ考える必要があった。
悩み抜いた結果、この曲を高難易度化させるのは難しいと感じたのでボツにすることにした。
時は過ぎ、jubeatからChronosっぽい曲をというオーダーもらい「これはあの時のアレがつかえるか!?」とボツにしたデータを引っ張り出して組み立てていくことにした。jubeatなので7/8拍子という複雑なのはやめてシンプルに4/4拍子にした。また、ボス曲ではないにしろある程度のゲーム的な盛り上がりは必要なのでサビは16分で刻むことにした。
そんなこんなで出来上がったのがこの曲。今では多くのタイトルに収録され、過去には他社のゲームに収録されたこともあり非常に多くのプレーヤーの支持をいただいていると思う。こんな曲はクリエイターとして生涯のうちに何回も作れるものではないのでとても感謝している。
昨年実施したTAG曲No.1決定戦では2位に輝いた。
クリエイター側とリスナー側では好みや趣向に差があるから、クリエイター側が「これは会心の出来だ!」と思っていてもリスナー側からはそこまでの評判ではないというのはよくある。逆に「これはまあまあの仕上がりかな」というものが評判が良い時もある。
この曲については完成した時に「これはスゴいのができたぞ!」という未だかつてない手応えを感じていた。その後の評判は皆さんもご存知の通りで、クリエイター側とリスナー側の好みが一致した非常に珍しいケースである。
余談だがアルストロメリアをボツにして作り直したギタドラのボス曲が後のEXCELSIOR DIVEである。
曲名の由来は僕の誕生日である3月25日の誕生花であることにちなんでそこから採用した。
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