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【曲コメント】Vanquish The Ghost

テーマは「EDM」。
この曲が収録されたDanceDanceRevolution Aのサウンドコンセプトが確かEDMだったのでそれに付随する形だ。
DDR Aは個人的にお気に入りのタイトルで、コンポーザーの独自の解釈によって様々なEDMが収録されてとても面白かった。

さて、その中に一曲を投じることになったわけだが何分EDMなんぞ作ったことがなかったのでまずは研究をすることから始めた。世界的に有名なものからIIDXやDDRに収録されているいわゆるゲームナイズされたものまで聞いたのだがそこであることに気がつく。

EDMって同じことの繰り返しなんだ・・・!

そもそもEDMがどういう用途のものかを考えれば当たり前のことなのだが、本来はクラブやフェスで踊るためのものだ。だからリズムは一定だし、同じフレーズを繰り返すし、次にどのような展開になるのかも想像しやすい。突然予期しない展開になったら踊る人が困惑してしまう。そうならないための配慮だ。

だがこれが僕には難しかった。職業病なのかもしれないが、次々と展開していかないと死んじゃう病なのだ。メリハリ恐怖症というかもしれない。音ゲーの曲は8小節ごとに違う展開になることを求められる(と個人的には思っている)。なので終始同じ展開に耐えられないのだ。

さてどうしたものか、と悩んだが答えはいつも先人たちが切り開いているものだ。
世に出回っているEDMは同じことの繰り返しと思いきや、音色やリズムを微妙に変化させて飽きさせないようにしているのだ。よく聞くと全く同じ展開は2回出てくない。これはもう職人の手腕だと思う。
自分にはここまでのテクニックは無いので音ゲー的なギミック要素で補った。

そんなこんなで出来上がった自分なりのEDMがこの曲だ。コード進行とメロディは極力同じものを繰り返すようにし、それでいてゲームとして成り立つように意識したつもりだ。

途中、やっぱり同じ展開が耐えられなくなってサビで全然違うメロディを乗せそうになったが、いや、これではEDMではなくなると踏みとどまった。と書くとかっこいいが今までの流れを完全に無視したメロだったので全くハマらなかっただけなのである。

よく考えたらPOSSESSIONもイントロ以外は同じフレーズの繰り返しだった。展開しないと死んじゃう病なんてものはそもそも無かったのかもしれない。

曲名は、当時ムチャクチャ夢中になってたミニ四駆から。世間では第三次ミニ四駆ブームが起きており僕もジャパンカップに出たりしていたのだが、数あるマシンの中から名車と呼ばれている「バンキッシュJr.」と「ビッグ・バン・ゴースト」を組み合わせて名付けた。

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