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水酸化ナトリウムとアンモニアによる金属イオンの沈殿を擬人化で覚える方法

大学入試の無機化学で、どうしても覚えるしかない沈殿のお話。
擬人化で覚えられないかと思い、ストーリーを作ってみた。
案外ちゃんとハマりそう。
高校化学の無機化学のページを片手にご一読いただけましたら幸いです。

<擬人化のルール>
陰イオンは女性、金属イオンを男性キャラとする


まずは水酸化ナトリウムとアンモニアを擬人化する

アンモニアは「有力貴族の娘」としよう。
絵にすると多分こんな感じ。いわゆる今流行り?の悪徳令嬢をイメージしてみた。

アンモニアお嬢様(By Novel AI)

そして水酸化ナトリウムは王子たちの幼馴染の町娘。
絵にするとこんな感じだ。

水酸化ナトリウムさん(By Novel AI)

銀は第一王子と考える

銀という言葉と第一王子という言葉は連想しやすいと思う。
絵にするとこんな感じ。

銀第一王子(By NovelAI)

銀王子は王子という立場上、アンモニアお嬢様との結婚は避けられない。(アンモニアで沈殿が生じる)

しかし、性格の悪いアンモニアお嬢様への愛情は長くは続かない
(過剰なアンモニアでは錯イオンになって溶解する)

しかし銀王子はできれば幼馴染の水酸化ナトリウムさんとも結婚したい。(水酸化ナトリウムで沈殿が生じる)

幼馴染の水酸化ナトリウムさんならばずっと愛を貫けるだろう。
(過剰な水酸化ナトリウムでも沈殿したままである)


銅は王子の従者

銅さんは王子に続くものということで、「王子の従者」としてみよう。
絵にするとこんな感じ。

第一王子の騎士、銅さん

銅さんは、幼い頃から第一王子と行動を共にしてきたため、女性の趣味も王子と同じである。
アンモニアお嬢様でも水酸化ナトリウムさんとでも沈殿は発生するが、長続きするのは町娘の水酸化ナトリウムさんの方。


第二王子は鉛

鉛は第二王子である。
主人公気質の第一王子と比較されて育ち、コンプレックス強め。
なんとか第一王子を蹴落として王位を得ようと画策する悪役。
絵にするとこんな感じ。


鉛第二王子(By NovelAI)

鉛王子は銀王子を出し抜くためにアンモニアお嬢様と結婚して勢力を拡大したい。(アンモニアで沈殿が生じる)

しかし、幼い頃は銀王子と水酸化ナトリウムさん、それに従者の銅君とでよく遊んだものだ。いまだに水酸化ナトリウムさんにも思いを寄せている。
(水酸化ナトリウムで沈殿が生じる)

水酸化ナトリウムさんへの思いもあるが、どうしても銀王子を出し抜きたい。結婚するならアンモニアお嬢様を優先する。
(過剰な水酸化ナトリウムでは沈殿が生じないが、過剰なアンモニアでは沈殿が生じる)

鋼鉄の男、騎士団長

鉄といえば騎士団長だろう。
絵にするとこんな感じ。

鋼鉄の男 騎士団長(By NovelAI)

生真面目な男で、王命とあらば町娘とでも悪徳令嬢とでも結婚し、真面目に愛を育む。
(水酸化ナトリウム、アンモニア、共に少量でも過剰でも沈殿を生じる)

亜鉛は遊び人

遊び人っぽい絵を出すのに苦労した。
絵にするとこんな感じ。

遊び人の亜鉛男爵(By NovelAI)

亜鉛さんは遊び人なので、誰とでもひょいひょい付き合う。
(少量のアンモニア、水酸化ナトリウムのどちらでも沈殿が生じる)
しかし、長続きはしない。
(過剰なアンモニア、水酸化ナトリウムはどちらも沈殿が生じない)

アルミニウムは理に聡い商人

絵にしてみるとこんな感じ。

商人のアルミニウムさん

アルミニウムさんは理に聡い。
王子と繋がりのある水酸化ナトリウムさんとお近づきにもなりたいが、どちらかというとアンモニアお嬢様の方(金のある方)が魅力的。
(水酸化ナトリウムでもアンモニアでも沈殿が生じるが、過剰になっても沈殿が生じるのはアンモニアの方)


塩素は闇堕ちした王子の妹

塩素は王子の妹(王女)にしてみた。e
しかしさる事情から城の奥に幽閉されている。

塩素姫(By NovelAI)

塩素姫には皆、腫れ物を触るような扱いである。
とはいえやはり実の兄である銀王子と鉛王子は塩素姫への情は捨てられない。
(塩素で沈殿が生じるのは銀と鉛だけ)

しかしそこは流石の銀王子。光の勇者である銀王子は光を照射されると塩素と離れて銀単体に戻る。(光分解)

鉛王子だって腐っても王子。光では分解できないが、熱湯でもぶっかければ正気にかえる。(塩化鉛は熱湯に解ける)

硫化水素は敵国の王女。そして魔性・・・

多くの金属イオンを黒色沈殿させる硫化水素は魔性の女にしておくのが良いかと思い、絵にしてみた。

硫化水素王女

硫化水素王女の前では銀王子であろうが、鉛王子であろうが、それどころか従者の銅さんでも鋼鉄の男、鉄騎士団長、遊び人の亜鉛男爵ですら沈殿させてしまう。

ほとんどの金属たちが黒く染まる(黒色沈殿)する中、遊び人の亜鉛男爵だけは異性に対して節操がないという点で根が同じなので染まらない(白色沈殿)。

魅了して身も心も染め上げる(酸性条件下でも沈殿させる)のが魔性の女、硫化水素さんの手法であるが、亜鉛男爵はそんなものにははまらない(酸性条件下では沈澱しない)

中性、塩基性の条件下では鉄の騎士団長ですら黒く染まってしまうが、酸性条件下では目がさめる(酸性条件下では沈澱しない)。さすがは鋼鉄の男、騎士団長殿である。


<編集後記>
描いてみてわかったが、なんとでも言えるなー。
思った以上に一貫性のあるストーリーができたと思う。




<次回予告>
次回、女性キャラとしては硫酸、炭酸、クロム酸、男性キャラとしてはカルシウム、バリウム、カドミウム、ニッケル、マンガンが登場予定。

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