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服薬は最小限に

ボディケアの仕事、特にオイルマッサージの仕事をしていると否応なしに気づくことがあります。触っている感触、肌のテクスチャーや状態が明らかにおかしいなと感じる時。

筋肉と骨、脂肪の境目がわからなくなっている感じの人(太っていても本来ならわかる)、オイルの減りがやたら早い人(全身が乾燥している)、マッサージしても反応がなく、謎の硬さ冷たさがある人(赤みやほぐれた感触が何分揉んでもない)、そういうタイプはおそらくなんらかの薬を服用しているのだと思います。あらかじめ知っている場合と知らない場合がありますが、結果は同じです。

例えば、肌は食生活がよく出るといいます。血糖値が高いと肌が乾燥することがあるのですが、これは糖分を含んだ粘り気のある血液を薄めるために血管外の水分を血管内に引き寄せる、ホメオスタシスが働くからです。普通にインスリンのお世話になっていればそう簡単にはなりませんが、常時血糖値が高い状態(糖化)となるとインスリンだけでは間に合わず、他がバランスを保つために動き出します。乾燥シーズンで粉吹いてるスネと違って痒みを感じることがなく、内側からくる乾燥のため気づきにくい上に全身が満遍なく乾いているという特徴があります。つまりオイルの減りがやけに早い人です。

そういった体の不具合に対して、今は薬が多いですから無症状でも病院に行けばなんらかを処方してもらえると思います。これは頭が痛い、生理痛が重い、と言った具体的な症状に対して使う薬とちょっと違うんです。現代人は『常時、健康の下支えをするために飲み続ける薬』を飲んでる方が多いと思うのです。でも高血糖というのは、結局生まれつきとか病気の影響でもない限り、本来自分でコントロールできるものです。食生活と運動のバランスを自分でとれれば薬の服薬などいりません。また直に血糖値が関係しない不具合があっても、高血糖ならば高血糖を下げたらあらかた解決に向かうと思われます。

それをせずに、服薬で数値を下げるということは根本的には解決していない。

揚げ物、甘いものをこれ以上食べないで欲しい、と体がSOSを出しているのにそれをやめずに薬だけ飲む。数値だけは下がりますが、体の負担は全然減っていないのです。そうすると、数値は下がったかもしれませんが相変わらず太ったまま、他にしわ寄せがきて合併症が現れることになる。悪循環、というより解決していないですから残念ながら成れの果て、ということになります。多少、痩せすぎ、太りすぎの方でも薬を常時服用していない方というのはマッサージがよく効いています。硬い部分がほぐれ、本人も楽になっている。体が温かくなる、などの反応があるんです。

私は花粉症のシーズンになるとその時期だけ薬を飲みます。とにかく、ピンポイント、最小限で服用を終わらせたいので花粉情報を凝視し、飛ぶ日、あらかた飛び終わる日をチェック。飲み始める日、やめる日を最短にするために自分で管理します。何故こんな面倒くさいことをいちいちするかと言えば、この時期しか薬というものを飲まない私は明らかに体が冷たくなって調子が悪くなるのがわかるのです。非常に不快な感覚が薬を飲んでいる間続く、その代わりアレルギーは抑えられている。これが薬なのです。体をよくするために効力を発揮しているのではありません。ドカン!と出る症状を抑える、制御する働きです。爆発を抑えているから、通常体温が高いはずの私が冷たく冷えている。わかりやすいですよね、抑えている感じが。

よく『マッサージでは治らない』とか聞きますが、逆に『マッサージごときで治る体』にしておいた方が良いです。物理的にアプローチしているのにそれが効かないなんてバカこくでねぇ!と思うのです。撫でられたり摩られた時に緩む体、それだけで良くなってしまう体に越したことはありません。シンプルが一番。シンプルであった方が不具合の原因をすぐ見つけられるしすぐ直せます。

薬は必要な時、必要な分だけ最小限に☺︎上手に使いこなせるようになると良いですね🙌

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