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ありがとうとおめでとう

わたしの人生を120度くらい変えてくれたアイドル、トゥモローバイトゥゲザーの4大ドームツアーについて話をしたい。
何度もツイッターで申し上げていることではあるが、改めて説明させていただくとわたしはtxtの現場というものに足を踏み入れたことがない。簡単に説明すると、昨年の4月から今年の春まで約1年間、海外で滞在することになっていたためだ。それに必要な学費や生活費を貯めるため、出費をなるたけ最低限に抑え大学3年生まで過ごした。
自費での渡航を覚悟した時は、コロナ禍で現場もない中無駄に加入だけしていたファンクラブの継続をストップし、グッズやアルバムも購入をやめた。
推しに投資することがある種の正義みたいに思えるこの界隈で、偉そうに推しへのお気持ちをツイートしながら金銭面では何もサポートできていないという矛盾さに嫌気が差すことも少なくはなかった。そのためここ数年でモア子垢は何度もログアウトした。やはりわたしは心がある程度健康でないとアイドルオタクを娯楽として楽しめないのだと思う。

こんなセルフ空白期を終えた帰国後、わたしがしたいことは一日でも早く現場に赴くことだった。貯金がヘタクソなわたしが貯められたお金なんて大した額ではなく、帰国後の現在もクレカに頼りっぱなしのギリギリ生活を送っている。しかし、今年は、今年ばかりは、身の丈に合わないお金の使い方をすると決めているのだ。アイドルに関しては。

思い立った矢先、ワールドツアーの日本公演が発表された。それも4大ドームである。日本は彼らの母国ではないけれど、東京ドームの大きさくらいはアーティストとして知っていると思うし、そんなすごい会場が我々オタクで埋まっているところを見せなくては、という謎の使命感に駆られた。そしてそのままそそくさとファンクラブに再入会した。一度目に設定した時のパスワードを携帯がちゃんと記憶していて、なんだか胸がいっぱいになった。そしてファンクラブ会員先行申し込みの日を待ち続けた。今までほとんど無課金勢としてオタクをやってきたので、自分が何かに申し込めること、申込日をカレンダーにメモしていること自体を不思議に感じた。

先行申し込み開始日の4月12日。公式ツイートからオフィシャルサイトに飛び、クソ長い説明文をしっかり読んで全ての公演に1枚ずつ応募した。初めてのドームツアーだし、東京公演はド平日開催だし、お金と時間を消費してコンサートに行きたいと思うほど彼らを好いている人が実際どれくらいいるのかもわからないし…。何もかも読めなかったので、数打ちゃ当たる精神でとりあえず8公演全てに応募したのだった。

4月30日。
この日は当落がわかる日の前日。D-1というやつである。
当落が5月1日だということはそのだいぶ前から知っていたし、ぼんやりと頭の隅にはいたのだけれど、時期が時期なのだ。GWだし、新学期始まりたてだし、月初めだからちょっと感覚が狂いやすいし。なんだか他のことを色々やりながら過ごしてるうちに気づいたら前日になっていて、なんとも絶妙な日に当落発表を設定してくれたなと思った。
この日わたしは明らかに精神が不安定だった。初めての応募。そしてもちろん初めての当落。自分がちゃんと応募できたのか、携帯番号などは間違っていなかったのかという自身に対する不安もあったし、普通に落選の不安もあった。それでも、明日5月1日の午前11時までは不吉なことを考えてはいけないと思った。
そして実際にしたことがこちら

「落選」の「ら」の字も出さない
わたしは言霊とやらを信じる方なので、なるべく「落選」というワードを出さないようにした。落ちたらどうしようとか、お席をご用意できませんでしたという文言とか、全部全部考えないようにして、頭の中をとにかく「当選」の2文字で埋め尽くすよう努力した。
実際のツイート↓

この他にもユーザー名やアイコンを全て当選に関連するものに変えるなどした。

②美輪明宏さんの金ピカ画像を待ち受けにする
これは当落発表前夜にオタクたちと気運を良くするため行ったスペースで誰かが教えてくださったので実践した。前日の夜から設定したので意味あるのか、、?とも思ったが、わたしに迷っている暇などなかった。携帯を開くたび美輪さんがこちらに微笑んでくれているような感じがしてそこには根拠のない安心感があった。ただ、黄色すぎるので暗闇で携帯を開くたび目がやられた。

翌る日の朝、わたしは休日にも関わらず朝早くに家を出てまつ毛サロンへ向かっていた。これは完全な余談であるが、何も考えていなかったわたしは5月1日の10時に予約したのだった。施術は1時間ほどかかるので、わたしのまつ毛が完成される頃にはもう当落が発表されているということである。まあ家にいて11時まで心をザワザワさせるよりは良いか、と思い大人しく10時から施術を開始してもらった。普段は爆睡するのだがこの日は当落のせいで一睡もできず一時間フルで起床していた。

施術が終わり何よりも早く時間を確認する。まつ毛の仕上がりなんて二の次であった。
今は!今は何時なんですか!わたしは現場に行けるのですか!!!!!!!
心の中で絶叫しながら会計を済ませ、足早に建物から出る。時刻は10時57分だった。
歩きながら確認するわけにもいかないし、家まで帰るには時間が空きすぎるし、、ということで、地下にあるわたし御用達のトイレに入り携帯を開いた。ちょうど11時。もうあとはサイトに入るだけである。震える手でツイッターを開く。しかしあろうことか、その日に限ってそのトイレの電波が死ぬほど悪いのだ。永遠に読み込みを続ける画面をひとしきり見つめ、早歩きでトイレを後にした。
もうここでいいや!と思い若者が待ち合わせスポットとしてよく使う場所に腰をかけた。

サイトにアクセスが集中していたらしく、少し時間を置いてからもう一度お試しください、みたいな文章が画面に表示される。わたしは末っ子なので「とりあえずわたしが当落見てくるからみんなはちょっと待っててもらえる⁉️」の気持ちで休むことなくアクセスをし続けた。昨日まで色んなオタクと体育祭みたいな空気になっていたのに、当日になってみれば突然個人戦になってしまうのだ。当落は人を変えるのだと思う。

やっとマイページとやらまで辿り着いたわたしに戸惑いや躊躇などはなかった。あとはもう下にスクロールするだけ。昨日まで、というか昨日だけ、出来る限りのことはやってきた。お願いです…。txtに…カンテヒョンに会わせてください…。

エェェェェェェエエエエテデェキィィィィィ‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️
なんと8公演中5つも当選していたのだ。わたしの人生に起こっていいことなのだろうか。これまでに豪運が味方してくれるイベントはこれから生きていく上で残り何回残されているのだろうか。
そのあとは、家にどう帰ったのか、夜までどう過ごしたのかあまり覚えていない。貯金残高がすごい勢いで減ったことだけ鮮明に記憶している。

txtに出会って今年で5年。デビューしたてのエケチェンだった彼らは、お隣の国で4大ドームツアーを出来るほどのアーティストに成長している。その成長過程を一度も生で見ることができなかったことをいつか後悔するのではないかと思った日もたくさんあった。いつまでも5人が5人のままで活動してくれるという保証はどこにもないし、その時わたしが今までと同じように彼らを応援できるのかもまた分からないからだ。
現場に行くチャンスをゲットできて良かったというよりかは、間に合ってよかった、ずっと変わらず5人で活動してくれてありがとうの気持ちの方が強い。今回は全公演ひとりで行くのだが、ツイッターで仲良くなったオタクたちが日本各地にいるのがとても心強い。それも全てtxtが繋げてくれたご縁なのだ。そして何より、田舎者で出不精なわたしを4大ドームへ連れて行ってくれてありがとう。

たくさんのありがとうとおめでとうの気持ちを込めて、ドームで会うその日まで毎日労働と勉強に精進します‼️

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