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第一回 秦塾in中野 稽古メモ

第一回中野秦塾の様子と稽古メモをレポートします。

ゲストの秦さんは、私がモビリティケアのコンディショナー養成講座を受講した時の先生で、世の中に数名しかいないモビリティケアコンディショナーのスペシャリストであり、モビリティケアができる前から、スポーツストレッチの世界での第一人者で、様々な講座でコンディショナーを育てている育てのプロです。

秦塾というのは、不定期に土曜日の午前中に中野で行なっている寺子屋形式のお稽古場なのですが、お稽古情報の詳細はこちらをご覧ください。

Authentic Dialogue | Peatix

秦さんは、モビリティケアの講座を受けた時もそうだったのですが、世に言う達人と言われる人の感覚を、技術として言葉やイメージに落としていくことが抜群に上手い人です。

実際の講座では、言葉での説明単独ではなく、施術やエクササイズを通して、体感覚を伴う解説になるので、腹落ち感が高く、私の拙い理解と言語化能力で、どこまでレポート上で伝えきれるかというところもありますが、自分と参加者の方へ向けた備忘録としてと、秦塾ってこんなところかな?という理解を得てもらう一助として公開します。

参加者のお互いの自己紹介と、何が気になっているんですかというところを伺った上で、そのニーズに応じて秦さんが、色々教えてくれるという流れで進んでいく会でした。 新潟や藤沢などからもいらしていただき。モビリティケアコンディショナーもしくはサロン会員さんだったエネルギーワーカーという濃い方々と過ごす濃密な勉強会でした。

参加者からからのご興味
筋膜についての考えを整理したい 腰が痛い時にどういうところから来てるんだろう?
足の裏のハリが取れない
足の緊張が取れない会員さんが多く、どうしたらスコーンと緊張を取ることができるか?

内容としては、主催者の属性上、全てモビリティケアの関係者だったため、モビリティケアの定番施術を更に深く促進していく方法からはじまり、全集中の呼吸!?の仕組みの詳細解説と、コアを使って身体を動かすということの本質、モビリティケアのコンディショナー講座で学べる自発動という赤ちゃんの寝返りと同じ構造で、 整えていく体の使い方があるのですが、それを筋肉の部位ごとや細胞レベルで引き起こしていく感覚についてなど、深すぎる話題が幾つもあり、参加者のニーズに呼応しながら、身体操術の最終学習歴を更新させてもらえる会でした。

以下お稽古メモです。

■ポリヴェーガル理論の話
従来副交感神経と言われていたリラックスモードに2種類あることが分かった
副交感神経には、腹側(フクソク)迷走神経と背側(ハイソク)迷走神経の2つある
(参考)ポリヴェーガル理論について
・背側(ハイソク)迷走神経複合体 無軸
 古い神経 危険に対して凍りつく
・交感神経 背側の次に古い神経 戦うor逃げる
・腹側(フクソク)迷走神経複合体 有軸
 新しい神経 コミュニケーションに関係
 →つまり副交感神経の反射でも緊張してしまう状況が存在する

■身構え反射
自分では、リラックスしようって思っても身体が身構えてしまうことがある
その時、背中に緊張が入りやすい

■身構えてしまうことがないようにするには
呼吸でコントロールするのが方法の一つ
息を吐くとリラックス、吸えば緊張

■『身体を水の袋にしてください』
骸骨は水の袋に漂っているだけですと誘導する
吐くと流れて動きます、吸うと戻ろうとする

■骨盤調整(モビリティケアの定番施術法の一つ)
屈曲している方に体重がかかる。
股関節屈曲、骨盤前傾
左屈曲の場合は、身体が柔らかければ
半身の背中の後ろから上を通って前側に身体の中のお水が流れていく
→左半身・左半身というシリンダー構造、巻き寿司構造(後述)
一呼吸入るたびに、その方向に促進していくと、
左右の屈曲伸展も一呼吸毎に促進されていく

■水の呼吸
全集中の水の呼吸っていうのは、こういうこと
そして、大切なのは、それを常中させられること

(参加コンディショナーの声)
身体全然変わりました。
長年繰り返している今回の腸の不調がこれだけで治りそうかも!

■呼吸のリズム
特に、息を吸う時の注意 吸うことが100か0かという感覚の人が多い
→緊張とリラックスが100か0かになってしまう
吐ききったら、波が返すような、自分の呼吸のリズムを掴むように
寄せる波のように
ザザ〜と息を吐いた後に、キュッて戻ってしまう人が多い
それが楽だと思っている人もいる
自然の動きと重力に逆らわない
波が戻っていくときのように滑らかな自然のリズムで息を吸って行く
自分のリズムが分からなくなってしまっている人も多く、
そう誘導してあげることはとても有効

■如何様にでも出来る!
ここまでのこの呼吸と水の身体のイメージの応用で施術はいかようにも出来る!

■コアの自在性をつくる感覚
仰向けで行う股関節伸展の運動にて
脚を倒した時に戻る反動を使うと起こす力が要らなくなること
力が呼吸と連動して吐く時に倒して、吸うときに戻すという呼吸との連動を感じながら
右半身と左半身が、それぞれ2本の筒、巻き寿司があるイメージ
その2つの筒が連動して動く
2つのパーツを擦り合わせるイメージ
最初に脊柱が動いて、その後に、周りの筒がついていくイメージ
右と左が繋がって、押し合いへしあいしていくなかで、最終的に軸が出来ている動きになる
その左右感覚があるとエネルギーやコアの動きが自由自在になる
吐く度に寝返り、吸うと戻る 吐けば動き出す、
吸うと止まる、戻ろうとする その動きに委ねる

■違和感がどこに出ているか?
身体の中の筋膜側か骨側のどちらに違和感があるか?
気持ち良い動きがどこかを探していく

■膝が痛い場合
膝が最初に動いてしまう
そうではなく、先に胴体の巻き寿司が動くイメージ
膝の動きはその後についてくる
もっというと、骨盤の中のお水が先に動くイメージ、
骨盤の外は後からついてくるイメージ
内転筋とハムストリングスがちゃんと効いていればボトッとは落ちなくなる
膝は安定の関節
股関節伸展確認の動きを行う時、
横向きになるような動きは、引き上げる方の半身は重力に逆らっているようにも見えるが、下側にした半身にお水が流れているから、それに応じて水が抜けた方の半身が自然と浮き上がって来るということになっていて、これは重力に対して逆らう作用という意味ではなく、自然と乗り上がってくるという感覚
股関節伸展の動きが、力を抜いて自然に任せたほうが上手くいくんだよという感覚を味わってもらうようにしたい

■上部肋骨の動き
上記までで下部肋骨の動きは触ってわかりやすいが 上部肋骨が動かないことで、下部肋骨の動きに連動できないことで、緊張が生じてしまうことがある

上部肋骨の動きは、アスリートでも使いこなせていない人も多く、優先順位としては下がるが、動きの原理として知っておいた方が良い

■身体に教えてもらう
とにかく体内の水の動きの感覚に合わせて、重力に仕事をしてもらう感覚
一回一回呼吸をしっかり吐ききって
呼吸の吐く息で副交感神経を引っ張り出して重力に委ねる

■自分で自分の身体を感じてあげられると
身体は「やっとご主人様、気づいてくれたか」となって、強力にサポートしてくれるようになる

■右と左
本来的な歪みを調整するには左方向からということは確かだが、右側の方向も最初のうちは、身体の感覚を養うという意味で感じてもらうためにやってもらった方が良い

■左右の筒が常に感じ合っているのが理想
離れちゃうと分からなくなる 右半身、左半身を筒に例えて、その筒が、常にお互いをどの程度動いているのか常に感じ合っているのが理想
この感覚が離れてしまうと、いわゆる軸が通っていないという状態になってしまう
右と左が繋がって、押し合いへしあいしていくなかで、最終的に軸が出来ている動きになる
その左右感覚があるとエネルギーやコアの動きが自由自在になる
二つのパーツで体を擦り合わせる
これが分かると細胞レベルや部位別に自発動を行うことができるようになる

■身体の軸は、目に見えない
押し合いへし合いしていく中で、最終的に出来てくるのが、軸
軸というのは、解剖しても人間の身体からこれですというふうに明確に出てくるものではない
そういうふうに軸を捉えられると、どこでカウンターをかけるかというのも自由自在になる
例え 竹とんぼ 竹とんぼも、両側からこすり合わせないと飛ぶためのエネルギーや動作は生まれない
身体で擦り合わせるのは、大腰筋同士でも良いし、骨盤底筋群同士でも良い

■呼吸と骨盤底筋群の関係性
会陰浅筋 息を吐くと会陰浅筋には、内圧がかかり、中央に向かって収縮がかかる、
引き寄せられるように収縮する

■丹田
丹田は、一番マックス緊張点 位置は仙骨の前あたり
上下の緊張をもっとも吸い上げるところ
丹田が緊張を吸い上げてくれるから、他が弛緩できる
坐骨は丹田より下だから、坐骨近辺の筋肉は、息を吐くときに、丹田へ向かって吸い上がってくる感覚になる
良くお尻にピンポン玉を入れ込んでいくという指導をする人がいるのはこれ
吸うときには、他に緊張が拡散する

■息を吐くとき
肋骨が息を吐くとき丹田に向かって、降りていく。
それに合わせて、腰からの身体の真ん中の部分は、逆に内部では迫り上がっていく動きになる

■ワンタッチの傘
縮めるときに真ん中に迫り上げていく力が必要
力を外すと傘が開く
自分の力で吸うのではない
吐ききった分は勝手に入ってくる
→水泳の呼吸、ボビング

■横隔膜&骨盤隔膜(骨盤底筋群エリア)
クラゲの形をしている
呼吸のリズムも、クラゲの泳ぎのようにゆったり流れの中で行えれば、最もエネルギーの落ちない呼吸をすることができる
いつでも臨戦体制に持っていける呼吸になる
侍の呼吸 
相手に呼吸を悟られないように呼吸を背中で行ったりする

■収縮弛緩の感覚が変わってくる
股関節
脱力すると、膝を落としたときに動きが止まりがち
ゴム紐の張力を使う感覚で、跳ね返る力を使うと返ってくる時に力で動かす必要がなくなる

■股関節伸展の動き
左右の筒が先に動くと、膝はただの前後動作になる
股関節が捻れていくことで膝は自然に伸びていくことになる
サッカーの大げさな後ろから押された時のリアクションのように
膝が痛い時は、不快をちらせる動きを探ってみる
足の使い方の調整になる
ハムストリングスで膝をコントロールしていることにもなる

■膝ケアエクササイズ
仰向けに寝て、片膝を立てて、足首を背屈させてつま先を立てて踵を地面にぐさっとするイメージで、立てた方の骨盤上部を両手で軽く押さえた状態で、吐く息に合わせて、骨盤の内側が動くイメージで、腰のみ浮かす 膝やつま先は天井に向けたまま、その位置は動かさず、骨盤と上体のみ自然に浮かす 膝を動かさずに、骨盤から捻る動きを身体が覚えられる
膝は、安定の関節

■レッグカール
仰向けで両膝を立てて、踵をお尻側に掻き込むように押す反動で、お尻を浮かす
ただお尻を上げるだけより、お尻にかなり来る感覚になる
膝は使っていない状態
膝が安定の関節であることの証明になる
股関節が動くと身体が連動してくる

■あべこべ理論を使ったヒップアーチ
仰向けで膝を立てて両足首をつける
足裏を押すことで自然と腰が上がる
腰が上がると坐骨が近づく感覚
そこから呼吸をすると、吐く息で骨盤内部の左右が近づいてくる感覚を感じる
そこから裏モモ同士をくっつけていく 

これが、内転筋の使い方
竹とんぼを掴む感覚
さらに踵をお尻側に掻き込むとお尻までさらに引き締まってくる

■頭の動きをどう捉えるか
頚椎と頭蓋骨の動きを分けて捉える
首が先に動いて、頭はつられて動く感覚
頭だけ動かして、首は動いていないという動きもありえる

■仰向けで腰を浮かせた状態から
腰をギリギリまで落として、ハムストリングスの反動でぽんぽんと跳ねるような動きを繰り返す
立位で踵を地面につけずに、踵をポンポン浮かせたまま上下に動かすという動きと同じ
ヒールを履いたときでも、足先で立ちながら、脚部は脛骨荷重という状態だと丹田に力を集められる

そして、最後に、立位からの左右の筒の組み合わせで、ダンスかスキーかというような動きを皆でゆさゆさ行なって終了という感じでした

秦さんの秦塾情報はこちらへ

https://peatix.com/group/7512802

秦さんの脱力シリーズDVD情報

https://fit-i.jp/mets_lp/lp/hata/se173/?fbclid=IwAR2zpFb1r8W-EoaEZ2oO_nwYf95AoMOFJjS7cVgC5S51UDagZhm8bFXB_H4

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