頑張った私を見て欲しかった

日記の終わりはいつも「頑張れ」って書いてある。何度も頑張れを重ねて書くこともある。自分に頑張れって云ってる。たりてないと感じるからそう書くのだ。毎日、ちっとも足りてない。どれほどやっても足りてない。サボることも多い。くだらないことに時間を費やして、何も残せなかった日も本当に多い。頑張っても頑張らなくても頑張れって書いて終える日記。すごく辛い。どこまで頑張ればいいのか分からないから。頑張ってるねって誰からも云われないから、やっぱり頑張れてないんだなって、そう思う。私の生まれ育った家庭は、ちょっと破綻していた。今はさほど気にしてないから、ちょっとって云っておく。時々そのことを私の子供達に話した。子供たちは気に病んでただろうな。申し訳ないことをした。云うべきじゃなかった。ある日娘に、「お母さんの育った家庭はもうない、今はお母さんが作った家族があるじゃないか」って云われた。そうだ、時間をかけて私は今のこの家族の絆を作ってきた。だからいいんだって、娘の言葉で思った。たくさんの歪みはあっても幸せだって思ってた。そうだ。でも、そう云った娘は先週家を出た。私の作った家庭はあっけなく消えてなくなっちゃった。耐えることと切り離すこと、忘れること、乗り越えること、追わないこと、諦めること、泣かないこと、それから、それから・・、たくさんのしてはいけないことを自分に言い聞かせるように日記に毎日書き綴っている。頑張れなくて、頑張れとは書けなくなった。何百文字も何千文字も、今までそうして乗り越えたように、日記を延々と書き続けている。これに終わりはあるのかな。一体いつまで書けば終われるのかな。怖くて息ができない感じがする時がある。消えてなくなりたいって思う時がある。あとどれくらいこの暗闇は続くのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?