不眠がアルツハイマー病を悪化させる原因

論文ウォッチでアルツハイマー病と不眠の関係が面白かったのでメモ

不眠とアルツハイマー病

アルツハイマー病は認知症の1種として有名で、アミロイドβの蓄積による細胞ストレスが原因で神経細胞が死滅し脳が萎縮する。
不眠がアルツハイマー病を悪化させる現象はよく確認されている。
一般的には、睡眠により脳脊髄液の流れが多くなることから、睡眠時にアミロイドβが細胞外に排出され洗い流されるといった解釈がある。

ミクログリアとアルツハイマー病

これに対し記事内で紹介されている論文では、ミクログリアの働きに注目している。
ミクログリアは脳内で、アミロイドβのような不要な分子を取り込み排出するような働きをしている。
このミクログリアの活性を調節する因子にTREM2がある。
TREM2を高発現させるとミクログリアの活性が抑制すされ、睡眠障害によりアミロイドβが蓄積しやすくなった(マウス実験)。
さらに、TREM2高発現のミクログリアでは不要なタンパク質を分解するリソゾームの機能が低下していた。
要するに、不眠になるとTREM2を介してミクログリアのリソゾームの機能低下が引き起こされ、アミロイドβの分解除去が抑制されることにより、アルツハイマー病が悪化するというシナリオ。

感想

TREM2によりアミロイドβが蓄積する流れは分かったが、記事を読んだだけでは不眠によりアルツハイマー病が悪化する原因は分からない。
元論文を流し見ても、不眠によるTREM 2の発現増加の記載は見当たらなかった。

結局、不眠→アルツハイマー病のメカニズムは分からないままだが、調べる余力はないので誰か教えてほしい。
とりあえず認知症になりたくないので睡眠はしっかりとろうと思う。

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