免疫細胞ががんの栄養になる

体内にがんができると免疫細胞はこれを排除するように働く。
しかし、この免疫細胞をがん細胞が栄養源として利用しているという記事が面白かったのでメモ。

がんは飢えている

がん細胞が増殖してがんが大きくなっていくと、血管が圧迫され酸素も栄養も不足してくる。そのため、がんは代謝を様々に変化させてなんとか増殖し続けるように変化する。
例えばすい臓がんでは、オートファジーを利用して不要なものを分解して栄養のリサイクルする機能を得たりする。

飢餓状態での代謝変化

上記記事で紹介されている論文では、培養しているすい臓がんの培地から栄養を減らしたときの代謝変化を調べ、RNAの素となるウリジンが新たな栄養として利用されていることを発見している。
さらに、このウリジンの供給経路を調べた結果、免疫細胞のひとつ、マクロファージが由来であることが分かった。

要するにがん細胞は代謝変化の結果、マクロファージを栄養源として利用できるようになることが分かった。

感想

すい臓がんにおける新たな代謝経路が見つかったので、これを標的とした技術の進歩も楽しみ。

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