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手嶌葵と渋谷での日々

YouTube premiumを購入したのをきっかけに、Spotifyを解約してYouTube musicに移行したのだが、やはり何だかんだでSpotifyの再登録をした。Spotifyの最大の魅力は「This is ●●」シリーズ。そのアーティストの主要曲をまとめて聴きたいな、というニーズに完全に対応してくれるという、そのセンスに惹かれる。

と言うことで、いまはSpotifyで「This is 手嶌葵」を聴いている。邦楽はあまり聞かないのだが、それでも最近だと手嶌葵、宇多田ヒカル、Ego-Wrappin‘、Love Phychedelico、椎名林檎あたりをよく聴いている。むかし、渋谷の東急ハンズの対面にDMRというレコード屋があって、パーティー系のバイトの帰りによく通っていた。2000年代のいわゆる渋谷系、UAとか、それこそ椎名林檎とか、あとは北欧系のハウスミュージックとか、あとはHip Hopの定番、当時だとNASだとか、Snoop Doggy Doggだとか、A Tribe Calle Questだとか、あとはThe Rootsだとか、そんなレコードをよく漁っていた。宇田川町のあのころの香りを、Spotifyにはそこはかとなく感じる。

手嶌葵だと、松田聖子の「瑠璃色の地球」のカバーが秀逸。彼女の歌のこの深みというのは、なんとも言葉もない。

渋谷系ということで言えば、いまは潰れた渋谷のHMV、2階のR&BやHIP HOPのフロア、あの階の、ポリティカリーコレクトネス的には問題かもしれないが、いわゆる黒い匂い、羊の肉を食った身体から染み出すような、あの独特の匂いも忘れ難い。あのフロアではじめてディアンジェロを買い、エリカバドゥを買い、マクスウェルを買った。そんな二十代前半の日々。

いまから21年前、21世紀に変わるその瞬間を、渋谷のバイト先のパーティー会場で、みんなでシャンパンを飲みながら祝った。当時のフロアマネージャーといまの自分がだいたい同い年。20代だった自分にとっての恩師の一人、そんな存在の年にいまの自分がなっているんだなぁと、そして、当時の自分と同い年くらいの若いやつらといま、今度は自分がリーダーとして一緒に働いているんだなぁと、そんなことをしみじみと思う。いかついリーダーと思われているんだろうな、ということをそこはかとなく感じつつ、カッコいいオッサンでいなければならないな、ともしみじみと思う。時が経つのってあっという間ね。

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