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2023年 Ironman Kalmar 参戦記録

最初に

2023年8月にSwedenのKalmarで開催されたIronmanレースに参戦したので、記録として残しておきます。まだnoteの使い方が良く分かっていないので、見にくいかもしれませんが、ご容赦下さい。

なぜKalmarか?

  • 仕事を休める時期であること
    これは人によって違うと思いますが、私の場合は8月なら大丈夫。

  • 日本から容易に行けること

    • 個人的な好みでANA+スターアライアンスのフライトで行けるのがベター。

    • 飛行機をおりてからそれほど移動しないで行けること。Kalmarは、タクシーを使いましたが、20分もかからずに市街地に到着出来ます。

  • 楽なコースであること
    アップダウンの激しいコースだと完走出来ないかもしれないので、、、。Ironman のレース検索のページで、スイム、 バイク、ランのコースの概要が表示されますが、バイクコースがフラットか、悪くてもローリングまで、で探しました。

Copenhagenでも条件的には良いのですが、去年参加したので今年はKalmarとしました。

これは2024年分です。

準備

エントリーはすぐに出来ました。
ホテルを探したところ、ゴール近くのホテルはすべて満室。日程をずらすと空きが見つかるので、明らかにアイアンマンのために予約されているものと思われます。仕方ないので、少し外れた歩いて15分位のホテルを予約。
飛行機は当初、羽田ーフランクフルトーストックホルムーカルマル で予約したのですが、春頃に「このフライトはキャンセルになりました。」との連絡あり。仕方ないので、スケジュールをずらして、フランクフルト乗り換えカルマル行きのある日程にしました。カルマル行きはルフトハンザ(スターアライアンス)だと週2回しか出ていない(帰りも)ので、レースは土曜日(8/19)ですが、月曜日(8/14)現地着、月曜日(8/21)現地発のスケジュールになりました。まあ乗り換え1回だけになったので結果としては楽でした。ANAとかスターアライアンスにこだわらないともう少し選択肢が増えると思います。

行き

羽田までは自分の車で荷物(スーツケース+バイクケース)を運び、車はそのまま駐車場に停めたままとします。
バイクのCO2カートリッジが、去年はバイクケースの中に入れておいたら、X線検査で引っかかって「見せて欲しい」と言われて箱開けて出して面倒だったので、今回は機内持ち込みとしました。羽田の荷物チェックで、チェックには引っかかったものの、容量が小さいので持ち込みOKとなりました。ここまでは、事前確認の通り。ところが、フランクフルトで国内線(EU内)に乗り換える時にまたチェックに引っかかり、今度は「これは駄目」と言われて捨てられてしまいました。これは容量が小さいから良いはずだと言ってみましたが、駄目でした。仕方なく、現地で購入することに。
Kalmar 空港では、予約していたはずのバンがいません。他に何人かアイアンマンのために来たと思われる人達がいたのですが、少しずつタクシーで移動してしまい自分だけが残されました。しょうがないので、予約したサイトにメールしたら「予約はちゃんと入っている。運転手の携帯電話はXXXだからここにかけてくれ。」とすぐに返事が返ってきました。まさか電話するとは思っていなかったので、電話の掛け方調べてから電話したら、ちゃんと掛かって、「すぐに行く」と言われ、無事タクシーで移動できました。
ホテルは、最初3階の部屋と言われたのですが、自転車があるので3階だと辛い、と言ったら1階の部屋に変えてくれました。これは、後から来た選手は上の部屋を使っていたみたいで、ラッキーでした。

バンを予約したサイト

泊まったホテル

レース前

  • バイク

まず自転車を組み立てて、動くのを確認。サイコン(Garmin Edge 830)が1度おかしくなったけど、リセットしたら動いた。このGarmin Edge 830は、日本に帰ってから動かなくなったので、現地で最後に動いてくれてラッキーでした。
次にCO2カートリッジを探さないといけない。Ironman Village が開けばありそうだけど、とりあえず自転車屋をGoogle Map で探したら見つかったのでそこまで行って買う。この自転車屋は、さすがアイアンマン開催の地だけあって、TTバイクも何台も並んでいるちゃんとした専門店でした。

自転車専門店。他にも何件かあります。

  • スイム

事前に、ベルマーレのNコーチから「スウェーデンの海は冷たいよ」と聞いていたのですが、Ironmanのレース検索ページでは20℃と書いてあったので大丈夫と思っていた。でも時間もあるので、念のために泳ぎに行くことにする。スタートが7時なので、朝食終わってすぐに近くの海水浴場に行く。なんかかなり寒そうな雰囲気。ウェットだけで入ってみるが、かなり冷たい。Garmin の温度計だと17℃。これはいくらなんでも無理そうなので、試泳は速攻で終了。冬用のインナー(サーフィン用)は持ってきていない。代わりがないかスポーツショップを何件か回る。最後に入ったショップが、トライアスロン専門店で、インナーがあったので入手。次の日の朝に試したら、なんとかなりそうだったので一安心。
スタート付近は港の中なのでレース当日しか泳げないが、念のために確認。ポンツーンから海の中を見ると、海草が見える。底は見えないけど、そんなに深くないのは分かる。立ったまま飛び込むとおそらく底に足が着くと思われる。海の底の状態が見えないのでなんとなく不安。
コースの確認のために、ブイの位置を見るけど、なんか良く分からない。一応、曲がるところは大きい三角のブイ、黄色い小さいブイは左に見て泳ぐ、オレンジの小さいブイは右に見て泳ぐ、という感じ。あと良く分からない箇所が何ヶ所かあるので、地上の地形と一緒に頭の中に入れておく。

トライアスロン用品を扱っている店。入り口は洋服屋のような感じですが、奥にトライアスロン用品があります。

  • ラン

ランは、ランコースをお試しラン。コースマップが縮尺が小さくて良く分からず、途中で道が分からなくなって帰ってきた。郊外は自転車と共有の道路、ダウンタウンは石畳。アップダウンはないので、ランはなんとかなりそう。

  • レジストレーション、バイクセッティング

初日の開始時刻に並んだので混んでいて1時間位かかった以外は特に問題なし。JTUの会員証が必要だけど、日本でダウンロードしておいたのでOK。出てきたらもう並ぶ列もほとんどなかった。

レース当日

トランジションは5時オープン。少し余裕を持ってホテルを出たら案の定早すぎて5時まで待つ。バイクの空気入れ、ドリンク入れ、補給食追加。バイクバッグとランバッグに残りの荷物を入れる。ウェットに着替えて、残りの荷物をゴール用のバッグに入れたら、バッグが裂けた。代わりを貰おうと思ったら、裂けた部分をガムテープで補強してくれた。これだと、今履いている靴を入れられない。周りを見ると、靴を履いている人と、履き捨て用スリッパを履いている人がいるけど、まあスタート地点まで歩いて行ってそこでもう一度入れれば良いことにする。天気は、到着後最も悪い。雨は降っていないけど、薄暗い曇天で、海上は霧。うねりも今日までで一番あるように見える。でも、変更があるような雰囲気でもないのでまあ仕方ないかという感じ。

レース

以下、facebook にも書いたものを少し修正。

スイム

予想タイム1:45の列に並ぶ。これで最後の方かと思っていたけど、2:00とか2:20にもそれなりに選手がいた。ポンツーンからの飛び込みを心配していたが、このレベルだと端の方で手を着いて海に入っている選手も結構いたので、真似して手を着いて海に入る。(出来ないことは無理してやらない。)海上は、霧でブイがあまり見えない上に、うねりもかなりあって迷子になりそうだったのですが、周りにいる選手が同じレベルで速さもあまり変わらず、人数も多かったので、とりあえず周りの選手と同じ方向に泳いでいてだいたい正解でした。

スイムコース

バイク

最初に、Kalmarの売りの1つの6Kmの自動車専用道路の橋を渡ります。天気が良ければ景色を楽しめるはずでしたが、霧雨で前が見えないし、道路も濡れている上に、横からの強風で煽られます。しかも、自転車は1レーンだけで、横のレーンは普通に車が走っていて狭い。バイクパートも始まったばかりで、速い選手が後ろからガンガン抜いて来ます。自動車専用なので、歩道もなくてガードレールの向こうは海に落ちるだけ。まずここで命が縮まりました。

島に渡ってからは、120Kmの四角い1周コース。最初は調子が良いと思っていたら、ただ単に追い風に気がついてないだけでした。(橋で強風だったので、冷静に考えれば追い風なのは最初から分かるはずですが。)ほぼ四角なので帰りは向かい風。北欧の田舎ではるか彼方まで畑や牧場が見えるのですが、風が弱まらずにそのまま来るので、多分6〜7m/sは吹いていたはず。20Km/hで走るのもやっとという状態。レース前にモーニングスイムの加藤さんと「アベ25Km/hで行ければギリギリ時間制限にかからず大丈夫。」と話していたのですが、アベ25Km/hはキツくなってきた。途中のトイレで日本人の人がいたので、「風強いですね」と言ったら「これはヤバいですよね。」と返されたので、他の人も苦労してるのが分かって少し安心。ずっと残り時間と距離を計算しながら、「もう少し上げないといけないか。でも足が死んだらフルが走れないし。そうは言ってもタイムアウトになったらそもそも走れないし。」とか葛藤しながらいつもより少し頑張りながら走る。なんとなく間に合いそうな感じになってきたら、「あれ?T2は制限時間に入るのかな」と頭によぎる。トライスーツでなくて、上から下まで着替えるので、10分位かかるはず。残り少ないので、あと10分縮めるのはかなりキツイ。でもまあ制限時間に間に合うのが最優先なので、最後の10Km位は目一杯頑張って走った。結果、バイク終了までならOK、T2を入れるとNGでバイク終了。この時点で失格かどうかは分からないのでランには進めた。(一応帰ってから調べたら、T2は制限時間外なので、大丈夫でした。)

バイクコース

ラン

キロ7分で最後まで走りきれないのは分かっているのですが、とりあえず最初はこの時点で無理せず余裕で走れる6分台で行く。問題は、バイク中の補給食の摂り方とレースの緊張と両方だと思うのですが、胃が痛い。ミドルのレースでもなるので、いつも胃薬持参で走るのですが、今回は飲んでも治らない。とりあえずエイドでは水しか飲まないようにする。補給しなくてフル走れるのか心配なので、ジェルをもらって飲まずにポーチに入れておく。(後半はエイドには残っていないことがあるため。今回はちゃんと残っていたけど。)20Km位で胃の痛みは収まった。今度は足が動かない。バイクで頑張りすぎたのか、補給食を食べないのが効いているのか不明。ジェルを飲んだら、その後1Km位は走れた。でも胃が気持ち悪くなるので辞めておく。いつもなら絶対歩かないんだけど、走れないので仕方なく歩く、少しして走る、の繰り返し。試しに測ったら歩いたらキロ12分位かかっているので、全部歩くのはNG。歩きと走りを混ぜながら進む。14Kmのコースを3周だけど、そもそもバイクが制限時間ギリギリなので、3周目はかなり選手が減る。暗くなるのは分かっていたので、ヘッドライトをつけて行く。いつもなら1Km進む事なんて大した事ないのに、Garmin見てもなかなか距離が進まない。出来るだけレースと関係ないことを考えながら「気がついたらこんなに進んでた」となるようにして進む。それでも残り10Kmを切ると、残り時間が見えてきて、連続して走れるようになったので、ゆっくりだけど走る。ゴールのカーペットはできれば1人で入りたいので、ゴールの直前で後ろから次の選手が来ないのを確認してゆっくり歩く。MCの人も連続して来ないと色々話しかけて会場を盛り上げてくれるので、スターになった気分でゴールしました。

ランコース

レース後

去年食べられなかったレース後の食事はまだありましたが、胃が痛くて少しだけにしました。

帰り

ホテルからのタクシーは、少し時間に余裕を持って予約していたら、ほぼ時間丁度にきて、問題なく空港まで。
空港の受付窓口で待っている人のほとんどは自転車持っているので、選手か関係者。後ろに並んでいた人は、来る時にバゲッジロストがあって、何もない状態でレースに出ないといけなかったと言ってました。バイクはレンタル、ランシューズは新品を買ったとの事。(ウェットはどうしたんだろう?)
チェックインの時に私のバイクケース(ダンボールで自作)が大きすぎてX線装置を通らず、係員の目視チェックのみになりました。CO2カートリッジに気がついたかどうかは不明です。
フライトは、滑走路に出た後トラブルがあって、その場で1時間半位待たされました。もともと本数が少ないので、キャンセルになったら困るなあと思っていましたが、遅れただけで無事出発。フランクフルトは最初から待ち時間が8時間くらいあったので、乗り継ぎに問題なし。むしろ早すぎてANAのカウンタが開いてなかったので、オンラインでチェックインして空港のラウンジで待つ。ちゃんと着替えを用意してあったので、シャワー浴びて、仮眠室でしばらく寝てから休養十分で羽田まで。
涼しいスェーデンからサウナに入っているかのような日本に戻って、車に荷物を載せて無事家まで帰りました。
来年は、また別の場所で出ようと思っています。

おまけ

女子プロの巖淵 知乃選手も出場していて、レースレポートがあります。



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