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【オーディブル】どうせ死ぬんだから/和田 秀樹 著

いつものオーディブルで拝聴、面白いので本を買おうか検討中。

他の著作も聴いたことがあるが、和田さんは私と同世代でいよいよ高齢者の仲間入りをするのもあってか(年齢で老若を区切ってもないかもしれないが)共感するところが多かった。

タイトルからは投げやりな印象を感じるが、人間死ぬ気になりゃなんでもできる寄りの発想に思う。

健康のためにクヨクヨするのは、かえって身体に悪いですよーと、端的にまとめるとこんな感じ。
私が和田さんを好きなのは、悟ったようなかっこうをつけたことを言わないところなのだ。

このような老齢期をどう生きるか?のノウハウや啓発本、或いは人生哲学書の類、介護や医療に関する専門書をあまり読まないので、知らないだけかもしれないが、介護保険制度や高齢者福祉施設の現状と問題点、遺産相続との向き合い方などがマルっと分かりやすく書かれている。

これから介護を担う可能性のある人、介護保険が適用される年齢に達している方にとても参考になると思う。

政府の施策に対して批判的な論調は好き嫌いがあるかもしれない。

しかし福祉や介護の専門家はこんなふうに書けないだろうから、冗長で退屈でその上難解になってしまい、読まれなかったり理解されにくいのだと思う。

ひょっとしたら著者は、批判的精神は失わず、かといってそれに囚われ過ぎず、この時代に与えられた環境の中でいかに自分らしく生きるか、考え実行する意義を述べているのかもしれないと思った。

やがて訪れる(かもしれない、その前に死んじまうかもしれない)穏やかな老後を迎えるために。

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