Android端末でOS 3回、セキュリティ4年のアプデ保証が広まっている理由(箇条書き)

概要

(モチベ消滅したので箇条書き+情報詰め不足 こういう理解をしているという文章)

最近は3回のOSアプデと4年間のセキュリティアプデ保証を明言するメーカーが出てきている
Xiaomi Oppo FCNT (Arrows N)

疑問
なぜ最近増えたのか
なぜOS3回/セキュリティ4年なのか

元ネタ(ほとんどこの記事に書いてある内容)



Androidのアップデートは面倒

アクター多い

https://android-developers.googleblog.com/2017/05/here-comes-treble-modular-base-for.html

AOSP→SoCベンダー→OEM(カスタムUI 機種ごと リージョンごと)→キャリア


Project Treble

AOSPの公開から実製品へのアップデートにかかる期間を短縮する試み

AOSPとベンダー実装部分の間にVendor Interfaceを設ける
それまでOSアプデの度にする必要があったベンダー実装の更新が不要となり手間が減った



ベンダー実装に初期バージョン+3バージョンとの互換性
→ただし、混在がありうる
一つのSocで初期OSごとにベンダー実装を変える可能性は残る

GRF(Google Requirement Freeze)



一つのSoCに対してベンダーの実装は一回だけでいい
2020年末導入
Qualcommとの共同でOSは初期搭載含め4バージョン、セキュリティパッチ4年間更新が容易に

問題点
①カーネルやHAL等ベンダー実装の更新に依存する変更が反映されない
→例として、12には2Gモデムの無効化機能があるが、Radio HALの新しいバージョンが必要なため(Snapdragonの)初期が12以外の端末では利用できない

②Socベンダーは初期バージョンの実装のみを行うため3回OSアプデ/4年セキュリティ更新以上のサポートは難しい
→ベンダーに更新を要請するか自前で行うか

(しかし、それ以前もベンダーに更新をさせていたのではないか。それでも長期間OSアプデをするメーカーがほぼ皆無だった以上、少なくとも大半のメーカーではサポート期間が延びて改善傾向にはなったとはいえるだろう。)

セキュリティパッチ

OSアプデは良いからセキュリティ更新だけ続けて、という意見があるが

セキュリティパッチのドキュメントを見ると更新にはターゲットOSがある

https://source.android.com/security/bulletin/2022-08-01


大体最新-2世代
カーネルの関係?
結局AOSPのセキュリティ更新を適用させるためにはOSアプデが必要


GRFを越えた期間のアプデ保証

三星
OS 4回 セキュリティ5年

Nothing Phone(1)

778(+)の初期バージョンは11
Phone(1)は初期が12だが3年間のOSアプデと4年間のセキュリティパッチ
3年間≠3回?

Pixel
OSは3回だがセキュリティが5年
ベンダー実装に関係なく可能なのかもしれない

その他 Fairphoneなど

Project Mainline

システムコンポーネントの一部をモジュラー化
Playストア更新やOTAで更新
セキュリティ関連もあり

直接配信だから無期限?
→Android13の一部機能が過去バージョンに配信される、ただし11以降(Mainline導入は10以降)
→結局どこかに技術的な限界があるのでは?

(GMS依存という問題もある)

まとめ +余談 EU法案への対応

疑問
なぜ最近増えたのか
なぜOS3回/セキュリティ4年なのか

答え
2020年末にGoogleがGRFを導入したから
現状Treble+GRFで保証されているのがOS 3回/セキュリティ4年だから

モデル大量&リージョンごとのROMを抱える大手メーカーはエントリーまでサポートを手厚くすると負担が大きい
→精々フラグシップだけでも3/4アプデでいい
ただし、端末が少ないのにこれすらクリアできないメーカーは論外

Androidアプリは下位互換性を厚くしている
過去5~6バージョン程度?
OSアプデ打ち切りが直ちに使用不可を意味しない
むしろスペックのほうがネックになるかも

検討中のEU法案
すべてのスマホに3年間のOSアプデと5年間のセキュリティを義務付け

OS→マイナーアップデート(14.5みたいな)を作る
セキュリティ→Mainlineで代行

やらんほうがいいよ
→GoogleのAndroidにおける裁量が大きくなる SoCのバラエティを減らして対応するなどの副作用が想定される

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