子どもが「先生の悪口」を言ったときはどう聞く?
赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれている
アクティブリスニングを実践中の畑中です。
親子のクオリティタイムのルーム
Clubhouseで毎朝 5:30~5:50
『親子のクオリティタイム』
を開催しております。
その時間で、参加者と「A4 メモ書き(赤羽雄二さんInstagram)」を3枚(1.昨日のアクティブリス・クオリティタイムの振り返り 2.曜日ごとのテーマ 3.行動宣言)して、メモ書きのシェアをします。
先日、参加者ママさんからこんなお話がありました。
通園していた保育園は、〇〇〇ネ式で運動などもハイレベルなことにチャレンジをしていたそうです。
当時は、「先生が嫌だ」と聞いたことはあったそうなのですが、今回、話してくれた陰湿ないじめのような具体的な話は、聞いたことはなかったそうです。子どもの話をアクティブリスニングしていると、「親には、良い態度をとっていた」「できない子には冷たかったし、できる子にはやさしかった」などの話をし始めたというのです。
そのママさんは、「当時はアクティブリスニングを知らなかったから、そんな話も聞くことができなかったけれど、今はアクティブリスニングを知り、自分の聞き方が変わって、子どもからその当時の気持ちを聞くことができてよかった」とおっしゃっていました。
そして、子どもに話をしてくれたことにお礼を言って、その当時、話を聞いてあげられなかったことを謝ったとおっしゃっていました。
アクティブリスニングに、手遅れはありません。
知った時から、誰でも実践できて、実践した時からこういった変化が、どんどん起こっていきます。
参加者パパさんからのコメント
このやりとりを聞いた別の参加者パパさんが、チャットにこんなコメントを書き込みました。
私もこの気持ち、よくわかります。
ただ、このコメントは、アクティブリスニングを理解して、実践するためにも、重要なポイントなのです。
どうしても、人の話を聞いていると「自分の思考」が働きます。
今回の例でいえば、「親である自分が、子どもと一緒に先生の悪口をいうのは良くない」という思考です。
人の話を聞くときは、「自分の思考」が出てきていないか注意が必要です。
注意していないと、子どもの話を聞きながら、「そんなことを言うのは良くないよ」とか、「そうはいっても、こんないいこともあったでしょ」など、子どもの話を聞いているようで自分の話をし始めたり、意図せず、子どもの感じたこと、考えたことを否定してしまったりするのです。
「自分の思考」は、アクティブリスニング第1ステップの「真剣に、徹底的に聞いて、信頼される(余計なことを考えない)」の壁になります。
「子どもと一緒に先生の悪口を言いたくない」という「自分の思考」は、アクティブリスニングをするときは、「脇に置く」必要があります。
「脇に置く」方法は、こちらのブログを参考にしてください。
『「思考は脇に置く」。話を徹底的に聞くために、知っておきたい技術』
どうやって聞くか
子どもが話しをしていることを評価もアドバイスもせずに、ただ聞きます。
「親には、良い態度をとっていた」
「できない子には冷たかったし、できる子にはやさしかった」
という話に対して、「そう思ったんだね」「そんな風に見えていたんだね」とそのままを聞くのです。
「親には、良い態度をとっていたなんて、良くないね」
「子どもによって態度を変えるなんて、サイテーな先生だね」といった親の評価を付け加えたり、同調する必要もありません。
だから、アクティブリスニングは、親が子どもと一緒に先生の悪口を言うこともないのです。
さらに補足しておくと、「先生のことを悪く言ったりしてはいけないよ」とアドバイスすることもありません。
そんなことは3~4歳の子でも理解していることで、余計なひとこと(正論)でしかないからです。そんなことは言われなくても十分わかっているのです。
余計なひとことを言わなくても、アクティブリスニングをしているだけでこういった問題は解決してしまいます。
子どもは、自分の感じたこと・考えたことをそのまま聞いてもらえれば、それだけですっきりします。自分のことをそのまま受け止めてくれる人、家庭があれば、それで安心します。心がすっきりし、安定すれば、外界にいる自分にとって嫌な関わりをする方へも、距離をとって付き合えるようになります。子ども自らが、嫌な人との関わり方を経験から学ぶサポートをアクティブリスニングをしているだけで、できてしまうのです。
余計なひとことを言われる経験を積み重ねた子どもは、親が望むこと、言っても怒られないこと、注意されないことを選んで話すようになります。自分の話したいことではなく、親が聞きたいことを話すようになります。
それは、家庭が安全基地ではないことの合図です。
「なんでも言える環境」をつくる
アクティブリスニングをすると、親が思っている以上に、子どもは色々なことを考え、感じたりしているんだという発見の連続です。
そういう発見が積み重なっていくうちに、私の中で自然と子どもを信頼する気持ちが育ってきました。その気持ちが、子どもの話を自然と聞けることにつながってきています。
子どもの話を聞きながら、評価やアドバイスをしたくなるのは、子どもを人として尊重していない気持ちが行動に出ていたからではないかと気づきました。
上司や自分が遠慮している人には、言わないようなことを子どもには上から目線で言っている自分に気がつきました。こういった態度を子どもは、「親は人によって態度を変える」としっかり見ているのです。
その態度は、子どもの信頼を失います。
アクティブリスニングをすると、親が子どもを信頼できるようになりますし、子どもも親を信頼するようになります。
お互いの信頼貯金が積みあがってくると、育児が格段に楽になります。母親が楽になると家庭でリラックスした空気が流れます。母親がリラックスしている家庭は、子どもの安全基地となり、私がつくりたい家庭につながっていると感じます。
家庭が子どもの安全基地となり、なんでも言える環境を作るために、私にできることは、アクティブリスニングだと感じます。
子どもに完璧を求めず、ありのままを受け入れ、子どもが本音を押し殺さないように寄り添い続けたいです。
苦しくつらい子育てから抜け出し、家庭を安全基地にしたい方へ、情報を更新しています。
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他の投稿も参考にしてみてください。
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