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投影、投影同一化(投影同一視)

経営者とエンジニアの属性をもつ私が、精神分析を独学で学ぶ中で難解だった言葉や概念を書いていきます。


「投影」は普段でも使う言葉だが、精神分析ではちょっとニュアンスが違う。日常では「映画の中の俳優に父を投影した」など具体的な面影や仕草を映し出している感じがするが、精神分析では、もっと心情や心のモヤモヤしたものを堪らなくなって投げつける感じだ。

例えば、友人Aに不安や恐怖(自分では気がついていない)を感じている時に、モヤモヤするので堪らなくなってその気持ちを友人Aに投影する。そうすると友人Aが自分の事を嫌いなのでは?と思う。これが投影。
この時点では、その友人を避けるくらいかもしれない。さらに進むと、その投影した感情(友人Aが私を嫌っている)に自分が同一化して、私もあの人が嫌いになる。つまり自分の事を嫌いな友人Aを正当な理由の下に嫌いになる。これが投影同一化。
耐えられなくなったモヤモヤした気持ちが、結局自分に戻ってきているのだが、戻ってくる時には他人が悪いことになって、自分の恐怖や不安は排出されている。

投影したあと投影同一化している感じ


基本的には、自分の中にある気持ちを一度外に出して別のモノに置き換えて取り込む作業だと理解しているが、この言葉は、大きな概念で捉えられる事が多い。そのため細部の話になってくると大変理解しにくい。「えっ、それって投影同一化なの?」ってなる。

例えば、投影された人物が投影されたイメージに影響されてその通りに行動することがある。先の例でいうと、友人Aが私のことを嫌いのように振る舞ってしまう。これも投影同一化の結果といえる。
私の解釈があっているかどうか分からないが、「投影と投影同一化」はいろいろな例を見て、自分の中で定義を大きくする必要があると感じる。

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