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対象(内的対象)について

経営者とエンジニアの属性をもつ私が、精神分析を独学で学ぶ中で難解だった言葉や概念を書いていきます。


精神分析において「対象」とは、心の中の話であり、あえて「内的対象」と書かれることもあるが、ほとんど「対象」という言葉で済まされる。

私が独学しているのは主には「対象関係論」であるが、これも初めて聞くと外部の対象と自分の関係を思い起こさせるし、似た言葉で「対人関係論」なんてものもあり、間違えやすい。
対象関係論というのは心のなかにある「対象」(誰かのイメージであるかもしれないし、好きな食べ物かもしれない。とにかく自己とは別に取り扱われる塊)を概念として設定し、精神分析に利用する考え方である。

そもそも精神分析では外部の現実に重きをおいていない。本人から聞く「言葉」や「しぐさ」を手がかりに臨床を行うため、すべて心の中の「対象」のやりとりで治療するしかない、という原則というか覚悟を感じる。

「対象」という言葉は良く出てくるので、精神分析での意味に変換しておかないと学びにくい。

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