カリフォルニア探検:3Dプリンターに挑戦
2022年2月26日土曜日
うちの大学にある「クラフトセンター」主催の1日3Dプリンタークラスに参加してきました。
これで俺も3Dプリント・マスターか?!
先生は工学部の博士課程2年生。
とっても気さくなお兄ちゃん。
まだまだ英語がアレなのでアレなんですが
どうやら先生軍から派遣されて来ているらしい。
どこかで何か問題が起こった時、いろんな工具や道具をたくさん抱えて行くより
3Dプリンターを持って行って現場で必要なものを作ってしまった方が早い、という哲学のようです。凄いなアメリカ軍。
生徒は私の他に五人。
全て工学系、情報処理系の大学院生で、絵に描いたようなオタクな雰囲気の方々ばかりでした、失礼!
午前11時から午後3時の予定。
なんでこんな変な時間にしたんだ?昼飯抜きかよ?!
スクリーンでパワポを見ながら先生のお話を聞きます。
クラフトセンターにあるのは割と小さなマシーンで、基本プラスチック樹脂を熱で溶かしたものを吹き付けて形を作っていきます。
それでも数千ドルするらしい。
他にもいくつか種類があって、金属を材料にできるものとか
何トンもあるような巨大なプリンターで家を作ってしまうとか
テクノロジー凄い!
そして実際にデモ開始。
早速トラブル。
室内の温度や湿度、さらには空調の風などに影響されたり
樹脂を吹き付けるカートリッジが綺麗に掃除されていなかったりなど
結構トラブルは頻繁に起こるらしい。
ツルツルした土台にスティック糊を付けるという先生の秘技で問題解決。
この手のトライアンドエラーを重ねたノウハウがいっぱいあるんだろうな。
プリンターにものを作らせるには何をどうするのか指令しなければいけないのですが
プログラミングやコーディングの知識は一切必要なし!
フリーのCADソフト上でまるでパワポで図を書くように作図できます。
誰かが作ったサンプルもたくさんあるし、それをいじって改変することも可能。
そんな説明を聞いたり、自分のラップトップでソフトを開けてみたりしながら「ふ〜んなるほど」と言っているうちに2時間以上かけてデモの船が完成。
で、クラス終了。
え?俺たちに何か作らせてもらえないの?
って、そんな時間ないわな。
「ここの機械は自由に使えるし、材料のプラスチック樹脂も100グラム(だったかな?)まで無料です」
とか言われて
「いつも誰かここにいて指導してもらえるの?」
「いや、誰もいないよ」
ええっ?
「いや俺全然自信ないし、こんな高い機械壊しちゃったらと思うと怖くて。。。」
「大丈夫だよ〜はっはっは〜」
さすがアメリカ人!
日本でこんな高価な機械勝手に使って壊したらハラキリやぞ。
ということで、午後2時ごろには終了。
うーむ、結局ひと通り知識を身に付けただけで、これからすぐに何か作れるとは到底思えん。
これからここに何度も通ってあれこれ失敗重ねて、土曜日はいるかも、という先生に何度も聞いて
それでようやく自分の望むものに近いものが出来るようになるかなあ、といった感じ。
この授業を履歴書に載せて、ライフサイエンスに進出する気満々なアマゾンに高級取りエンジニアとして就職っや!
なんて企んでいたけれど
先は長そう。。。
個人的な感想:
3Dプリンターって完成された技術で、誰でも簡単に好きなものが作れる!とか思っていましたが、まだまだ発展途上な技術だなと思いました。
例えると1990年台のパソコンかな?
逆にいうとこれからまだ伸び代たくさんありそう。
ま、だから先生もわざわざ軍から派遣されて研究なんかしているわけで。
3DプリンターとiPS細胞やオルガノイドを組み合わせた臓器移植技術の開発などはとっくに多くの研究機関がやってると思うけど
個人的にはその先の人工生命の創造とか考えるとワクワクする。
ああ、もしも学生に戻れるなら
きっとこの分野に突っ込んでヒューマノイドの開発とかやってるだろうな〜
と夢想止まないオッサンでした。
こうやって簡単に3Dプリンターのような先端技術に触れられるどころか
勝手に使わせてもらうことも出来るなんて
アメリカはやっぱり懐が深い!
カリフォルニアに来て良かった。
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