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Breakin' ブレイクダンスの話【Part5】

【Part4】の続き
ブレイクダンスはブロックパーティーで流される音楽に合わせて
即興的に踊るストリートの遊びから始まりました。
基本的にはステージでショーとして魅せるエンターテイメントではなく
ブロックパーティー内での余興的に行われるバトル競技がメインです。
1対1の場合はソロバトル、2対2の場合は2on2、3対3の場合は3on3
それより多い場合はクルーバトルといいます。
クルーの語源は船員です。一度出航したら海の上なので一人だけ降りたり
他の船に移ることは出来ません。そういう掟的な絆を含む言葉です。
【Part4】で紹介した4曲は現在のブレイクダンスバトルでも
決勝あたりになると必ずと行っていいほど流される曲です。

先攻と後攻は自己申告で行われますが、後攻が有利になりがちなので
後攻を譲らない場合にはペットボトル回しやコインドロップで決めます。
後攻が有利な理由は、相手の動きを見てからソレより少しオマケを付けて
上回る模倣をする事で印象操作が出来るからですが
模倣出来ない程のオリジナリティを持っている場合には
先攻の利を活かす事が出来ます。

ブレイクダンスには起承転結が有り
起 : トップロック(エントリー)立った状態で踊る
承 : フットワーク 床に四肢を着いた状態で足技を魅せる
転 : パワームーブ 回転などの大技
結 : フリーズ(ポーズ) 静止。逆さになる難度の高い静止が多いのが特徴

この4つの要素全てが審査基準になりますが
人間誰しも個性、適性があるのでこの4つの中で
得意なものに特化して戦う事が多く
この個性とバリエーションの広さが
ブレイクダンスの最大の魅力と思います。

特にパワームーブとフリーズは、生き抜く事が難しい
サウスブロンクスの環境で、身体能力の高さを誇示する事で
生き延びる為の手段として磨かれ鍛えられていったので
超人的な動きに進化していきます。
ちなみに私はこの方の元でブレイクダンスをやっていました。

まさに超人ですよね・・・

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