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【ポケモン×英語】あの名台詞を解説

四天王のカリンの有名な台詞ですね。

子どもながらに「いいこと言うなー」と感心したものです。

使われている文法や構文も解説するに値するものですので、少し説明させてください。

強いポケモン
弱いポケモン

ここまではいいですね。

そんなの人の勝手。

That is only the selfish perception of people.

selfish「勝手な」、perception「知覚」

ここで重要なのはperceptionの訳し方です。

台詞を直訳すると、「それは人々の利己的な知覚に過ぎない。」となり、何を言っているのかわかりづらくなります。

所謂「固い」文なのですね。

これはofを「~の」と考えることが原因です。

ofの理解は「~の」と考えるのをやめることから始まります。

このofは主格のofと言って、直後のpeopleとperceptionの間に主述の関係を成り立たせる役割を担うのです。

After the passage of several years,
※passageはpass「~が過ぎる」の名詞形で「経過」と訳します。

この例をどう訳しますか?

「数年の経過ののち、」ですか?

これでももちろん良いのですが、なんだか固い日本語に思えませんか?

そこで、ofの前後の主述の関係に注目するのです。

several yearsをS`、the passageをV`として、"Several years passed"と考えたらどうなるでしょうか。

「数年が経過した」と考えて、「数年たってから、」と訳すことができることに気がついたでしょうか。

こちらの方が口語的で馴染みがあるとは思いませんか?

ポイントはV`の部分を動詞化して、「動詞っぽく」訳すことです。

ではカリンの台詞に戻りましょう。

That is only the selfish perception of people.

peopleをS'、perceptionをV` (perceive)とし、「人々が知覚すること」つまり「人々が考えること」と訳すことができますね。

そこから「それ(=強いポケモンを選ぶか弱いポケモンを選ぶか)は人が勝手に考えること」→「そんなの(=強いポケモンを選ぶか弱いポケモンを選ぶか)人の勝手。」となるのですね。

ここさえ乗り切ればあとは楽勝です。

本当に強いトレーナーなら好きなポケモンで勝てるように頑張るべき。

Truly skilled Trainers should try to win with the Pekemon (they love best).

主語はTruly skilled Trainersでshould try to winが述部です。

skilledは「技術を持った」という形容詞。

「本当に技術を持ったトレーナーは勝てるように挑戦するべきだ。」となります。

複雑なのが後半ですが、太字のthe Pokemonを括弧で括ったthey love bestが後置修飾し、「彼らが一番好きなポケモン」という名詞句になります。

つまり「本当に技術を持ったトレーナーは彼らが一番好きなポケモンで勝てるように挑戦するべきだ。」の意味になるということです。

いいわよ。あなたは大事なことをわかっている。
先に進みなさい。チャンピオンがあなたを待っているわ。

やっぱカリンかっけーわ。

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