ニュシタマリゼーションしたいぜー!

タコスラバーであれば誰もが夢見る行為。
それは間違いなくニュシタマリゼーションだろう。
このブログに辿り着くほどの生粋のタコス好きであればニュシタマリゼーションについては熟知されている事とは思うが、念の為、簡単に説明しておこう。
Nixtamalizationとは、コーンをアルカリ性の水で煮ることである。この過程を経ないと、粘り気が出無いためトルティーヤのようなパンにならない。
粘り気の正体はでんぷん質が変化したものであるが、何故でんぷん質が変化したことで分子同士が結合するようになるのか、その謎を追ってアステカの遺跡に挑み、生きて還った者はまだいない。

マサを捏ねれば誰でも簡単にトルティーヤは作れる。たぶん2歳児くらいであればトルティーヤは作成可能だろう。オランウータンくらいの知能があれば、良質なトルティーヤを作る事は出来るかも知れない。
もちろん、クオリティーは個人差がある。
水の分量や捏ね方、丸め方、プレスの力加減、表情、動き、それっぽい台詞、いかにも拘ってますと言わんばかりの服装など、なんかこいつのタコス旨そうだなと思わせる要素はいくつもある。ゴリゴリのタトゥあたりもタコスのシェフにはプラスである。
それでもマサはどこまで行ってもマサであり、まさにマサで作られたトルティーヤは正真正銘マサを超えることはない。は?
簡単に言うと、ニュシタマリゼーションを経てコーンからトルティーヤを作ることは、もはやマサでは差別化出来ないレッドオーシャンと化したタコス界において一歩抜きん出るためには欠かせないのである。
それに、コーンから作ったトルティーヤはもちろん旨い。多分旨いと思う。旨いんじゃないかな。やったこと無いけど。
だって都内でちゃんとコーンからトルティーヤを作っているところはどこも旨い。いや、旨いから出せているのかもしれない、彼らも最初から美味かった訳では無いのかも知れない。紆余曲折のストーリーがトルティーヤをより美味くしているのかも知れない。
というわけで、タコファントムは今年絶対にニュシタマリゼーションする。絶対に。
そのためには、コーンが必要である。コーンにもいくつか種類があり、トルティーヤに向くのはフリント種またはデント種らしいということまでは分かっている。そして、日本でそれらの種を個人が入手することは比較的困難であるという事もわかった。
これらの種類は日本では主に家畜の飼料用としてのみ流通しており、100%に限りなく近い数字で輸入らしい。かつ、家畜の飼料のため薬品などの規制が食用に比べてゆるく、飼料用として流通しているものが手に入ったとしても、そのままトルティーヤにすること自体に懸念が残る。
(それ食べてる家畜の肉食べて平気なのか疑問は残るが、そういった根深い問題はここでは割愛する)
国内でフリントコーンやデントコーンを作っているところをネットで検索しても中々クリティカルなヒットは無いのだが、引き続き探してみたい。
そして、もしこのブログを読んで頂いた方でそういったコーンを作られている方をご存知であればぜひ紹介していただきたい。
出会いは奇跡である。奇跡は人生を豊かにする。
タコファントムと農家が出会う小さな奇跡を、あなたの手で起こしてみませんか?
今がチャンスでーす!
と、今回はニュシタマリゼーションの備忘録と宣言の回であった。ニュシタマリゼーション実行したらこれでもかというほど得意げなブログを書くのは間違いないので、気に入らない方は今のうちからブロックして頂くほうが身のためである。

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