見出し画像

サルサは優しさの具現化である

サルサのリズムには、火照った肌を撫でる真夏の夜の海風に似た心地よさがある。

サルサ(ソース)も同様だ。ハラペーニョの情熱と、トマトやオニオンの冷静さの間に生まれるユートピアなのだ。

サルサ作りは非常に単純である。
様々なバリエーションがあるが、最もポピュラーなものは、トマト、玉ねぎ、ハラペーニョを炒め、潰して混ぜたものに塩を加えるのみである。
たったこれだけであるがゆえ、奥深いものでもある。

具材のバランスや火入れ加減次第で甘くも辛くも酸っぱくもなるし、塩の加減によっても大きくかわる。
まるで、サルサのダンスだ。
バンドの演奏や相手によって同じ曲でも大きく変わってくる。
普段はスタンダードなサルサを愛していても、時には刺激的でいい時があったりもする。

人生において、様々な出来事がぼくらの心を揺さぶる。良いことも、悪いことも。
心が揺れる夜があれば、サルサを踊れば良い。
サルサのリズムは揺れた心をもとに戻してくれるから。

そして、タコスの食べ方に迷った時にはサルサをかければ良い。
どんなタコスでさえ、いや、もはやタコスでなかったとしても、サルサが優しく包んでいつものあなたに戻してくれるだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?