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【ライブメモ】『無銭LAN Vol.2』at 大塚Deepa 2022.01.14

天気は良いけれど結構冷え込んでいて、夕方から更に寒さが増してきたような気がする。街はまだどこか正月気分の抜け切れていないゆるっとした雰囲気を少しばかり残している様な気がする。

今日は普段なかなか行くことのない大塚の現場に行くことになっている。
池袋にいく時に素通りしがちな大塚にもちゃんと箱があるなんて。

駅を降り立つと小綺麗な駅舎と駅前広場に反して、街はどこか下町の臭いと繁華街のいかがわしさを混ぜこぜにしたような雰囲気を漂わせていた。

昔からそこにあったであろう小さめの商店街の一角に今日の目的地大塚Deepaが見えた。

大塚Deepa入り口遠景

写真のブレ様からも僕の不安感が滲み出ているようだ。
”Deepa”のロゴを頼りに恐る恐る下階へと降りていく。

大塚Deepa階段

通路と階段に沿って列形成の番号が振ってあるけれど、僕以外誰一人として人影が無い。不安感が更に高まる。


なんだかとんでもないところに来てしまったという気持ちが僕自身を不安にさせる。入り口で恐る恐る2D分の料金を支払い中へと誘われていく。

明日は朝からZeppHanedaで『東奔西走 極』、明後日は山野ホールで『HYPE IDOL!vol.9』、明々後日は赤羽ReNYでアンス、SOL、#212、OAポスタルジアという豪華なスリーマン。とても落差が凄い。
ただし、この『無銭LAN』というイベント名のセンスは好きだ。


大塚Deepaフロア

ステージは割と横に長いし、そもそも客入りもまばらで前の方に行こうと思えばいくらでも行けてめちゃくちゃ見やすい。
僕が普段目にしているあの緊張感のある最前交渉のやりとりって一体...と、軽くカルチャーショックを受ける。

地下階層の深さにショックを受けているうちに徐々にフロアにも人が入ってきて、3割程度埋まったかなとなった頃にライブがスタート。

ライブデータ

■日時 2022年1月14日金曜日
■会場 大塚Deepa
■時間 OPEN 18:30 / START 18:50
■料金 ・最前¥2,000 ・予約¥0 ・当日¥500
    ※それぞれ+2D

■公演 『無銭LAN Vol.2』
■出演 きゅん♡みっしょん/LogiNeoN/まッ/MIRAI☆FREET
■その他 声出し可

ライブメモ

きゅん♡みっしょん(初見)

トッパーはきゅん♡みっしょんさん。
オリジナルの楽曲とカバー曲を披露。

カバー曲はμ'sの『Snow halation』なんかを楽しそうに歌っていました。
普段は4人で活動しているみたいなのですが、今日は一人お休み中で3人でのパフォーマンスでした。


LogiNeoN(初見)

いよいよ次はお目当てのLogiNeoNの出番。それまで後方の広々としたスペースに控えめに佇んでいたのだけれど、僕はなんとなく上手側の中ほどに移動してLogiNeoNの登場を待った。
SoundCloudで何度も何度も聴いたSEが流れて、メンバーが下手から登場。

ファーストインプレッションは、とにかく「近い!」だった。演者とフロアの距離感がとにかく近い。
表現がおかしいかもしれないけれど、生身の人間が目の前で演じているんだということを実感させられる。

肌のテクスチャーや息遣い、筋肉の動きから表情の1つ1つまで本当に良く見えるし、それが良くも悪くもリアルに伝わってくる。

M0:SE
M1:虧月
M2:閃光ランナー
M3:Positive+Connect
MC
M4:パラレリアル
M5:閃光ランナー
M6:Positive+Connect
ENDMC

LogiNeoN セットリスト 2022.01.14

LogiNeoNの音楽は”ロジカルテクノポップ”を掲げているだけあって、とてもおしゃれかつ重厚な仕上がりになっている。
そして、人間のポジティブとネガティブの両面を表現した楽曲たち。

アイドルグループに在りそうでないサウンド、僕がロジの楽曲を初めて聴いたときにそう感じた。
明らかに正統派のアイドル楽曲ではないし、かといってサイバー寄りでもサイケやレイヴに寄っているわけでもない。程よくテクノポップしているのだ。ここがおしゃれで可愛い。反面もちろん闇(病み)も同居していてコンセプトにも厚みがある。




今日は尺が30分もあって、『閃光ランナー』と『Positive+Connect』を2回ずつ披露。
僕はこの2つの曲だ大好きなので、気が付いたら夢中で振りコピしていた。

ステージとフロアの距離感もあってか、メンバーが代わる代わる僕の前に来るたびにレスを飛ばしてくれる。なんだかとっても気恥ずかしくて僕の方が目を逸らしてしまう。

特に水色担当の天海ひさかさんはレスというか視線の配りかた、それも含めた表情管理がとにかく上手い。こなれているし、LogiNeoNの前からアイドルさんだったのではと思うほどステージングにも余裕があってついつい目で追ってしまう魅力があった。
そういった点で、LogiNeoNの屋台骨を支えているように映った。そして、彼女には天性のアイドル感みたいなものが備わっていると言えるかもしれない。

一方の青色担当海月ゆらさんは髪の毛の色が同系色ということもあってか、青色のイメージがピッタリの子で、一見クールなんだけれどその中に可愛さや幼さが同居している不思議な魅力を持った子だと思う。それとなんといっても歌声が魅力的だし、歌が上手。伸びやかで安定感のある声はたぶんいろんなジャンルの歌にも対応できるポテンシャルを秘めているような気がする。
たぶん歌うことが好きなんだろうし、もっと色んな歌を歌っている姿をこの先観てみたいと思わせる魅力的なボイス。


そして紅一点の赤色担当、紅葉るうさんはそのスタイルの良さと赤い衣装が抜群に似合っていて目を惹いた。
この子も一見大人っぽいんだけれどとても笑顔が素敵で、手足の長い彼女はやはり踊っているときステージに映える。
かと思うとMCでは結構飄々としていてどこか掴みどころが無く、逆にそれが魅力なのかもしれない。
LogiNeoNの衣装はどれも個性的でセンスが良いんだけれど、僕の好みはこの紅葉るうさんが纏っている真紅の戦闘服が一番好き。


さいごにLogiNeoNの楽曲が上がっているSoundCloudを貼り付けておきます。


まッ(初見)

※まッさんに関しては観戦メモが残っておらず、辛うじてネットの海から当日のセトリを拾うことができた。
Youtubeにこの日の映像があるかもしれないという一縷の望みをかけて探してみたがそれもダメだった。


MIRAI☆FREET(初見)

今日のトリ、MIRAI☆FREETさん。
今日のメンツの中ではパフォーマンスが1段抜けていた。
メンバーのヴィジュアルも強いし、見せ方からフロアの煽り、MCまでキッチリ1ステージ作ってきてるなという印象だった。

MCのときに初めて知ったのだが、このMIRAI☆FREETさんは、歌舞伎町にあるコンカフェ「みらいぷらんと」というお店のキャストさんで構成されているグループらしい。
最近はこういうコンカフェからスピンオフする形態が流行りなのかな。


※セトリお借りしました



あとがき

今回、約半年前に参加したライブの情報を携帯に残っているライブメモからあらためて書き起こして、更に加筆修正を行って記事にしてみました。

当時ライブ中に書き残したメモや当日の写真、その日の僕のツイートなんかを振り返りながらですが、こうしてnote記事として日の目を見ることができました。

そうして改めて感じるのですが、記録に残すことの大切さです。
特にセットリストを各運営さんアイドルさん、残してくれ!と僕は切に願うのです。
ただでさえファン人口の少ない地下アイドル界隈、誰かが記録を残して公開しておかないとあの日あのライブで何をしていたのか誰も記憶していないということがマジで起きる。
上掲のまッさんがまさにそうだ。ほとんど記録を掘り返せないという悲劇が起きてしまう。

僕は去年大好きなグループの現場に通うようになって、運営はおろか熱心のファンでさえセトリすらろくに誰も書き留めていない現状を見て愕然としました。
そして勝手に使命感を覚え、せめてはと思い自分が好きなグループのセトリは現場でメモをとるようになりました。
正直ライブ中にいちいち携帯を取り出してセトリを打ち込んだりMCの内容をメモしたり面倒くさいし、ライブに没頭するという意味では邪魔な作業でしかない。

けれども今回この『大塚無銭LAN VOL.2』の記事をサルベージするにあたって、僕がnoteにライブの記事を書く理由の1つはまさに上述に書いてあるとおり危機感が1つのポイントではあることは確かだ。

今は記録に残っていなくても別にいいのかもしれない、けれど5年後10年後にふと「そういえば、あの頃あのグループ大好きで現場通ってたよな~」って思い出した時に、手元にもましてやWeb上にもセトリはおろか何一つライブの記録がされていなかったら僕は嫌なので、こうしてせっせと記事をこさえるのです。



今回かなり時間の経過した記事を半ば無理矢理復活させたので、時間経過が前後していたりお見苦しい部分も多数あったかと思いますが、さいごまでお読みいただきありがとうございました。

多谢多谢

フライヤー



アフタートーク

LogiNeoNが2021年8月27日にデビューする2ヵ月程前の6月頃だったと思う。当時の運営さんのツイートでLogiNeoNというアイドルグループが立ち上がるということを知った。

デビュー間近の8月中旬頃には音源も発表され、そのSEを含め5曲ほどの音源を聴いたときに直感的に「これはカッコイイ!」と、自宅のPCの前で静かに興奮したのを今でもよく憶えている。

そこから約4か月後(2022年1月)にようやくこうして大塚DeepaでLogiNeoNのライブを観ることができた。これまでずっと片思いし続けていたグループが実際に僕の目の前、本当にすぐ手の届く距離で何度も何度も聴いた楽曲を披露している姿を見て、ちょっと恥ずかしいけれど涙ぐむぐらい嬉しかった。

メンバーの人数は減ってしまったけれど、確かにそこにはLogiNeoNがいてLogiNeoNのサウンドがあった。

2021年8月27日にあの赤羽ReNYで華々しくデビューを飾った彼女たちは、翌日代官山UNITでめちゃくちゃ豪華な対バンを皮切りに大阪お披露目公演なども順調にこなしていくのを僕はずっと遠くから眺めているだけだった。

そうこうしているうちにメンバーが1人また1人と抜けていってしまい、年が明けたこの1月14日現在、気が付いたらこの3人だけが残っていたし、立ち上げ当時の運営の人もいなくなっていた。

けれどもそれでも続けるんだという現メンバー3人の彼女たちの反骨心やガッツみたいなものにこの大塚の薄暗い小さなライブハウスで触れた時、純粋にこのLogiNeoNというグループを応援したいという気持ちが僕の中にあることに気が付いた。

さて、ようやくLogiNeonとの感動の出会いを果たした僕ですが次に彼女たちに会うのは3か月後の2022年4月2日の上野水上ステージ。それまではLogiNeoNとの物語はいったんお預けです。

上野水上ステージ 2022.04.02

ではまた次回の記事でお会いしましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

過去記事をサルベージするのはめちゃくちゃ骨が折れたので、これからは溜めこまないように心掛けたいし、まだ手元に残っている観戦メモは順次記事化していこうと思っています(主にLogiNeoN)。LogiNeonともどもどうぞよろしくお願いします。


万が一サポートして頂けるような神がいらっしゃいましたら、取材費としてありがたく使わせていただきます。