【分子動力学】CMAPとは何か

分子動力学計算の力場で見かける「CMAP」という単語がわからなかったので、調べてみました。

通常dihedral(二面角)のポテンシャルは

画像1

のように表されます。

タンパク質の計算では、主鎖の二面角Φ、ψの分布をラマチャンドランプロットで表されますが、上記のポテンシャル表式ではラマチャンドランプロットの再現に限界があるそうです。

これを改善するために、ポテンシャルを補正するのがCMAP(Correction MAP)のようです。

CMAPはΦ、ψ双方の値に応じて二面角のポテンシャルを補正します。

CMAPが初めて採用された「CHARMM22/CMAP」では、Φ:-180~+165、ψ: -180~+165で15℃刻み、つまり24×24のGridで補正値を定めたCMAPが定められています。

ある残基に適用する補正値を決める際には、Φ、ψの近傍の4点のGrid pointの値から内挿(bi-cubic interpolation)するようです。

画像2

余談ですが、CMAPはCHARMMで引き続き利用されているようで、また、Amberのff19SBでも利用されているとのことです。



いいなと思ったら応援しよう!