R3 問17 単相2線式の電圧降下

解けたつもりだったけどちょっとした勘違いで答えが合わなかった。改めて解き直してみる。

(a)
B点におけるS点に対する電圧降下率。
この時点で、「電圧降下はS点での電圧」と思い込んでしまっていた。
ただし書きで、B点受電端基準としっかり明記されている。

とりあえず電圧降下Vʟを求める。
単相2線式の電圧降下の公式は

 Vʟ=2I(r•cosθ+x•sinθ)

S-A間では、
 電流 I=15+5=20[A]
 抵抗r=0.3[Ω/km]×0.2[km]=0.06[Ω]
 cosθ=1、sinθ=0
なのでリアクタンスxは無視できる。
これより、
 Vʟ₁=2×20×0.06=2.4[V]

A-B間では、
 電流 I=5[A]
 抵抗r=0.3[Ω/km]×0.3[km]=0.09[Ω]
 cosθ=1、sinθ=0
これより、
 Vʟ₂=2×5×0.09=0.9[V]

よってS-B間の電圧降下Vʟ₁₂は
 Vʟ₁₂=Vʟ₁+Vʟ₂=2.4+0.9=3.3[V]

B点の受電端電圧は、
 Vʙ=Vs-Vʟ=107-3.3=103.7[V]

以上より、B点におけるS点に対する電圧降下率は、

 Vʟ/Vʙ×100=3.3/103.7×100
        ≒3.182[%]

よって、一番近い(2)が正解。
落ち着いて問題を読めばそんなに難しくない。

(b)
B点とC点の線間電圧が等しいということは、S'-B間とS'-C間の電圧降下が等しいということ。
S'-S間の距離をL[km]とすると、

S'-S間では、
 電流 I=20[A]
 抵抗r=0.3L[Ω]
 cosθ=1、sinθ=0
これより、
 Vʟ₃=2×20×0.3L=12L[V]

S-B間は(a)と条件が変わらないので
 Vʟ₁₂=3.3[V]

S'-C間では、
 電流 I=20[A]
 抵抗r=0.3(0.7-L)[Ω]
 リアクタンスx=0.4(0.7-L)[Ω]
 cosθ=0.8、sinθ=0.6
これより、
 Vʟᴄ=2×20{0.3(0.7-L)×0.8+0.4(0.7-L)×0.6
   =40{(0.24+0.24)(0.7-L)
   =19.2(0.7-L)
   =13.44-19.2L

S'-B間とS'-C間の電圧降下が等しいので

 Vʟ₃+Vʟ₁₂=Vʟᴄ
 12L+3.3=13.44-19.2L
 31.2L=10.14
 L=10.14/31.2=0.325[km]

よって(3)が正解。


自分が今回解いた時に、(b)では2線式の公式

  Vʟ=2I(r•cosθ+x•sinθ)

の2をかけ忘れていた。
どちらもケアレスミス。
理解できてないわけではなかったということで少し安心。

というのとで、しばし電力から離れて、次からは機械科目の勉強に進むことにする。

最後までご覧いただきありがとうございました!「スキ」をいただけると、今後の執筆活動の励みになります(^o^)/