H27 問7 避雷器

避雷器の問題

(ア)
避雷器の役割は雷による過電圧や過電流から機器を保護すること。
ここではどちらもあり得るので絞れない。
電流を流すことで電圧を抑制するので、ここは「過電圧」を選ぶ。

(イ)
「続流」という言葉が出てきた。
「続流」とは、雷によるサージ電流を処理した後に、引き続き電源電圧から流れようとする電流のこと。
避雷器はサージ電圧が処理されると高抵抗となり、通常の電源電圧による電流は流さない。
なので「続流」が正しい。

(ウ)(エ)
「ギャップレス」と「直列ギャップ付き」という言葉がでてきた。
一旦飛ばして正解を探る。

(オ)
機器を異常時に保護するための絶縁強度設計を何というか。
絶縁強度設計と言ってるのだから、「絶縁協調」が正解。
保護協調は保護継電器の話で、避雷針で出てくるのは絶縁協調。

(イ)の「続流」と(オ)の「保護協調」で必然的に(5)に決まる。
が、ここで終わってはこの記事を書いてる意味がない。

まず、避雷器に使われる素子には
・炭化ケイ素(SiC)素子
・酸化亜鉛(ZnO)素子
がある。
酸化亜鉛素子は、普段は絶縁体として振る舞うが、ある電圧を超えると途端に導体のように機能する性質があり、避雷器の素子として広く用いられている。

なお、ギャップとは避雷器内部にある電極の空隙のことで、これがあることで普段は電流が流れないが、異常な高電圧の際には絶縁破壊を起こして放電され、電流が流れる。

酸化亜鉛素子はその性質によりギャップがいらないので、酸化亜鉛型の避雷器のことをギャップレス避雷器という。

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