電力01 水力発電の計算

水力発電の計算は、電気といいつつも流体力学の問題。
計算問題で覚えるべき公式は3つ。

①連続の定理
 Q = A₁v₁ = A₂v₂ = 一定
  Q : 流量[m³/s]
  A:断面積[m²]
  v:速度[m/s]
流量は常に一定で、流れる面積が小さければ速く、大きければゆっくり流れる。

②ベルヌーイの定理
 位置E + 運動E + 水圧E = 一定
 mgh + ½mv² + gp/ρ = 一定
 h + v²/2g + p/ρg = H(一定)
  E:エネルギー[J]=[N・m]
  m:質量[kg]
  g:重力加速度[9.8m/s²]
  h:高さ[m]
  v:流速[m/s]
  p:水圧[Pa]=[N/m²]
  ρ:水の密度[kg/m³]
  H:水頭[m]
位置エネルギー、運動エネルギー、水圧によるエネルギーの合計は一定
水頭は、エネルギーをmgで割った値

③水力発電の出力
 P = ρgQHη
 P:水力発電の出力(電気E)[W]=[J/s]
 ρ:水の密度[kg/m³]
 g:重力加速度[9.8m/s²]
 Q : 流量[m³/s]
 H: 水頭[m]
 η:変換効率[-]

水力発電は水の位置エネルギーを電気エネルギーに変換するので、
変換効率=電気エネルギー/位置エネルギー
 η = P/mgH
 P=mgHη
ここで、水の質量m[kg]は水の密度ρ[kg/m³]と流量Q[m³/s]を用いて、単位時間あたりの質量として表すことがてきる。
 m=ρ×Q[kg/s]
これより、
 P=ρgQHη
となり、水力発電の出力を求める公式から導かれる。
なお、運動エネルギーや水圧によるエネルギーもベルヌーイの定理により水頭Hに変換して、位置エネルギーとして考える。


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