H22 問16 三相短絡電流と負荷分担
昨日の記事のやや発展問題。
文字だらけでやる気を削がれるけれど、落ち着いて読んでみる。
(a)
「遮断器の定格遮断電流の値[kA]として、最も適切なもの」とは何か。
「遮断器」は事故電流から機器を保護するために付けるので、ようは何らかの事故で短絡した時に流れる電流、すなわち短絡電流を遮断できる値に設定する。
「最も適切なもの」なので、過大なものでもダメということだろう。
ということで、短絡電流を求めて、それより少し大きい値を選べば良い。
まずは短絡電流の公式を思い出す。
Iₛ = Iₙ × 100/%Z
とりあえず%Zを求める。
電源の百分率インピーダンスは1.5[%]
三相変圧器の百分率インピーダンスは18.3[%]
どちらも基準容量は80[MV•A]なので
単純に足し算できる。
%Z = 1.5 + 18.3 = 19.8[%]・・・①
定格電流が未知なので、定格容量の公式から求める。
Pₙ = √3Vₙ•Iₙ
Iₙ =Pₙ/(√3Vₙ)
ここで、
Pₙ = 80[MV•A]
Vₙ = 11[kV]
よって、
Iₙ = 80×10⁶/(√3×11×10³)
= 4,198.9[A]・・・②
短絡電流の公式に①、②を代入して、
Iₛ = 4,198.9×100/19.8
=21,206.5[A]
≒ 21.2[kA]
これより大きい選択肢は(5)のみ。
(b)
変圧器の負荷分担についての問題。
よく分からないけど、とりあえずやってみる。
まず、追加した変圧器Tʙは定格容量が違うので、80[MV•A]基準に合わせた百分率インピーダンスを求める。
%Zʙ =12.0 × 80/50 = 19.2%
次に、40[MW]の負荷分担がどうなるか。
変圧器Tᴀの百分率インピーダンスは
%Zᴀ = 18.3%
だったのて、負荷をこの割合で分けてみる。
Tᴀが負担する負荷をPᴀ
Tʙが負担する負荷をPʙ
とすると、
Pᴀ = 40 × 18.3/(18.3 + 19.2)
=19.52[MW]
Pʙ = 40 × 19.2/(18.3 + 19.2)
=20.48[MW]
求めるのは変圧器Tᴀの負荷Pᴀなので、
正解は最も近い(3)となる。
負荷分担の公式なんかも出てきたけれど、単純にこんなんで答えは出せるみたい。
よく理解出来てないけど答えは出せる。
理解を深めるべきか、先を急ぐべきか。
類似問題がまだあるので、明日もう1問解いてから考えることにする。
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