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UndertaleGルート感想



※ネタバレを含みまくります


ほんとにすげーーーーーーゲームだった。ゲームの中のゲーム。
以下、しめっぽい感想。





◆自分の手で世界をぶっ壊しました

はぁ。なにやってんだろ。
 キャラクター達を殺して、サンズに止められて、殺して、最終的には世界をぶっ壊してしまった。キャラクターが可哀想とか通り越して、ひたすらに虚無感。本当に何にもなかった。

 未知を求めることが事が必ずしも善い事とは限らないっていうのが、いざ目にみえる結果になると、途端にそんなつもりじゃなかったって言いたくなる。
 お前は決意が固いってサンズに言われたけど、そんな高尚なもんじゃないよ。後半はほぼ惰性で挑んでたよ。
 あれだけ「進めても何もない、ここでやめてくれ」って言われたのに、進まないと気が済まなかった。


◆ひたすらに気分が悪い

 こんだけの事をやっといて気分が悪いって何?なめてんの?って感じですが、本当に気分が悪い。創作物に触れた時に感じる不快さのレベルを大幅にオーバーしてて、どちらかというと現実に起こったことに近い気分の悪さ。これは一重に、自分に「責任」があるからだと思います。

 「プレイヤーが物語を選択できる」というゲームの特色を、まさかこんな形で活用してくるなんて思ってなかったんですよ。基本的に、最善の結末は一番最後に開示されがちだから⋯Undertaleはその順番を変えることで、プレイヤーが求めているものが“ハッピーエンド”なのか“ゲーム要素の全開示”なのかを浮き彫りにしてくる。
 しかも、ゲームの世界を自分の手で壊したという「責任」は、プレイヤー自身に罪の意識を生じさせ、それは画面を消しても消えない。ゲームデータを完全にリセットして、Pルートをやり直しても消えない。リセット出来ない。これは現実。


◆メタ的なところ

 パズルギミックのガン無視や、サンズ戦やアンダイン戦の曲の良さ、プレイヤーを脱落させない気配りが凄い。キャラクターの幸せと反する行為をしているのに、システムは綺麗にエスコートしてくれる。
 いや、そのせいでGルートクリアしちゃったとは言いませんが⋯理由づけ(フラウィの協力、主人公の性格)もバッチリだし。ニクい。


◆モンスターのサンズ

 どれだけ不意打ちや嘘を言ってきても、フラウィーがしてきたような「絶対に避けられない攻撃」だけはしないサンズにあぁやっぱモンスターなんだなぁって思った。種族的に憎悪とか殺意を強く抱けないっていうのが出てる。
 モンスターとニンゲンの関係性(ニンゲン一人で全モンスターと同じぐらいの力がある)って、「プレイヤーとNPC」の関係とも似てるから、それを踏まえるとサンズの弾幕の隙間や休憩タイムが、モンスターだから(攻略されるように作られたNPCだから)っていう風にも見えてきて、無常感もある。

 Gルートの怖さってこういう、"キャラクター達が作られたもの"って強く感じさせられらところにもあると思う。


◆Tobyの影

 最終的にプレイヤーの選択肢を無視して世界を壊すようになった主人公。Undertaleのメタい作り的に、もうTobyの問いかけそのものにしか見えない。
 最初に落ちてきたニンゲンとしては、どんな経緯でこんなにニンゲンや世界を憎むようになったんだろう。元からそういう性格だったのか、それともプレイヤーがこんな選択をし続けたから?後者のような気がするね⋯。


◆ワクワクしねぇ

 それにしても、Pルートに比べて全然ワクワクしなかったなぁ。あたり前体操。
 めちゃくちゃ身勝手なこと言うけど、やっぱりハッピーエンドがいい。これキャラクター達が聞いてたら避けられない弾幕とんできそうだな。いや、もう誰も居ないんですが⋯。⋯。


◆超個人的な感想

 私には「キャラを“作られたキャラ”として見ずに、本当に生きていると思える人」になりたかったという、コンプレックスまがいの願望があります。

 でもUndertaleを通して、【作られたキャラとして認識する】と【生きていると思う】は両立出来るっぽいなというふわっとした確証を得た気がします。
 作られたキャラクターという大前提があって、その上で生きている。それでもいいんだって思ったというか、そう感じた。本当に生身の人間と同じように捉えてたら、こんな展開作れないだろうし。
 創作続けていこ⋯というdeterminationが湧いてきた。

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