RiotForce 序章

北西の大陸ノスウェイト~レイニーラ地方に広がるニルド高原。レイニーラ王国の魔導戦士軍――下級ランクであるグラインは魔導師の講師であるフィドールの教えを受けつつ、先輩であるクレバル、リルモと共に魔物討伐等で王国の平和を守る日々を送っていた。魔導戦士軍をサポートするレイニーラ王子ニールと王女イニアは王国周辺の魔物達が日に増して凶暴化している事に疑問を感じていた。ある日、レイニーラ国王はニルド高原の岩場にあるニルド洞窟に巨大なムカデの魔物が現れたという知らせを受ける。ムカデの魔物はまだ洞窟内に生息しており、洞窟の外に出るといずれは害を及ぼす事になると考えていた。魔物の様子を伺うべく、王国の兵士達が洞窟へ向かったところ、魔物は相当の凶暴なタイプで、一般の兵士ではかなわない程だという。魔物の件の知らせを盗み聞きしていたクレバルは片想いしていたリルモを振り向かせる事を目的に、グラインを連れてこっそりと魔物討伐に向かおうと目論む。実力不足だという事で断るグラインだが、クレバルに念を押され続けて渋々洞窟へ向かう事になった。

グラインはクレバルと共に洞窟の奥深くへ進む。ムカデの魔物……食人蟲ムカダルデの巨大かつ凶暴な姿を前に立ち尽くすグラインとクレバル。そこに後を追ってきたリルモが現れ、三人で力を合わせて魔物を倒す事に成功する。洞窟を出た三人は、空の上に不気味な雰囲気を放つ雲が徐々に広がっている事に気付く。不穏な気配を感じ取りながらも王国へ戻ったグラインはリルモ、クレバルと別れて宿舎で休息を取った。

翌日――目を覚ましたグラインは妙に外が騒がしい事に気付き、宿舎の外に出た時、グラインが見たものは邪悪な雰囲気を放つ雲に覆われた空の下、王国の兵士達と魔導戦士軍の魔導師達が怪しい風貌の兵士達と戦っている光景だった。その場に居合わせていた同僚の魔導師によると邪悪な気配を放つ男が城へ向かったとの事で、グラインは城へ向かう。城に入ると、リルモとクレバルが王国の兵士達と共に怪しい兵士達と戦っていた。何とか怪しい兵士達を退けるリルモとクレバル。グライン達は謁見の間へ向かう。その途中、城の中庭でニール王子とフィドールが謎の男と対峙していた。謎の男は闇の魔力を司る魔術師タロス・ティルシェイドと名乗り、ジョーカーズと呼ばれる組織の首領だという。ただならぬ邪悪な力を感じ取ったフィドールは全魔力を開放し、果敢にもタロスに挑む。だがタロスの闇の魔力は圧倒的で、ニール王子とフィドールをも赤子扱いする程だった。グライン達が加勢に入るが、いとも容易く捻られてしまう。そしてタロスの凶刃はニール王子を庇ったフィドールの心臓を貫き、ニール王子はタロスが放った邪悪なる炎の餌食となってしまう。絶体絶命の状況の中、フィドールは血を吐きながらも最後の力を振り絞り、全魔力を消費して相手を不特定の場所へ送り込む次元の穴へ落とす「エクスパルーション」を使い、倒れていたグライン、リルモ、クレバルをその場から逃がし、息絶える。タロスは謁見の間へ向かい、イニア王女を「新たなる世界の創造主の侍女と歌姫に相応しい者の一人」として選び、国王共々連れ去って行った。多くの魔導戦士軍と王国の兵士が犠牲となり、レイニーラ王国は邪悪な力で覆い尽くされていた……。

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