アドバンス答練① 事例Ⅰ 参考答案

今回の事例は、第4問、第5問が「何を書いたら良いかわからない」という状態になりましたね。本試験でも同様に、”必ず”こういう状況になります
大切なのは、このような状態になったときに”どのように対応するか”で差がつきます
弱い人は、一般論やテクニックに逃げます強い人は事例のストーリーを意識しながら作問者の意図を捉えようとします。。
そんな観点から、今回の答案をご参考にしていただければと思います。

【第1問】
多くの方が、「顧客ニーズに合わない投資をした」、「過剰な設備投資をした」という表面的な記述にとどまっています。
大事なのは、”なぜそうなったのか”という真因を遡及することです。難しく考える必要はなく、”コミュニケーションが不足した”とか”変化に抵抗を示す組織文化がある中、社長の方針の理解が得られなかった”程度で大丈夫です。
あとは、設問要求に”BSE問題で”経営危機に陥ったとあるので、食肉に依存していたことが要因として挙げられるでしょう。

【第2問】
従業員のモラールが向上したというのは着眼しやすかったですが、その観点のみをツラツラと書いていても、半分しか点数になりません一文をコンパクトにまとめて、もう一面何かないかを模索しましょう
今回、模範解答にはありませんでしたが、リストラで危機意識を醸成した点は指摘したいです。なぜなら、過去問(R1)で問われてますよね?多年度生がこの視点を落としては絶対ダメです
あとは、日本料理屋と連携したとか、直営店で接客の強みを活かせたなどは適切な解答だと思います。

【第3問】
ここは設問要求を正しく解釈し、”正規社員が他社と比較して少ない”という点を強烈に意識したいです。
与件で繰り返し語られていた「標準化、自動化」などはマストで含めつつ、「非正規社員に補助業務を割り当てた」まで書き切りましょう。
経営への影響は難しかったですね。一つは業績変動に応じて人員調整しやすい点が与件から考えられましたが、もう一面は知識っぽくなってしまいました。

【第4問】
正直パニックになりました。ただ、パニックになったときに何を拠り所とするかが大切です。今回の事例の今後の方向性経営課題海外進出に向けた認証の取得や、仕入の効率化(与件の大ロットとなってしまうというのは社内なのに?と少し疑問でしたが)であることは明確です。
あとは、設問構造を捉えて、経営状況の共有がモラール向上につながったなら事業部単位でより強化せよ、というイメージですね。
なので、海外進出と事業部ごとの仕入活動というケツを決めたうえで、事業部制とPJTは手段として適当に当て込んだ感じです。ここを手段から考えてこねくり回そうとすると大体ズレます

ちなみに、受験校のオリジナル問題では、このような「組織体制を助言せよ」的な問題が多いですが、本試験ではほとんどありません。なので、「マトリックス組織だったか~」とか落ち込むのはナンセンスです。
本試験では、「組織改編を行った理由は何か」が多いです。つまり、「戦略が変わったから組織を変えた」のですね。戦略の方向性を意識しましょう。

【第5問】
こちらもパニック第2弾です。設問で求められてることが全く分からなかったです。このような時に弱い人は「採用面では○○、育成面では○○」と全く関係のない知識を並べます。そうではなく、できる限りA社に寄り添いましょう
今回根拠としたのは、第3問で指摘した非正規社員中心の体制ですね。また、第1問の全社的な意思決定が出来ていなかったこととも整合性を取っています。あとは、抽象的にはなってしまいましたが、海外進出という今後の方向性を意識しながら組み立てています。しながら組み立てています。
模範解答の内容はよくわかりませんでした。モラールは高いのでは…?

という形で、「何を書いたら良いかよくわからない」ときには事例のストーリーに目を向けてみてください。


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