【那覇地区出題予想】企業経営理論①(戦略論)
戦略論の予想論点
・PPM
・多角化
・競争戦略
PPM攻略のポイント
PPMを学習する上では、縦軸と横軸がそれぞれ何を表すかを押さえることががポイントです。
縦軸:市場成長率→キャッシュアウトを規定
横軸:相対的市場シェア→キャッシュインを規定
また、PPMは「キャッシュフロー」のみを考慮しており、「利益(マージン)」は考慮していません。なので、成長性もシェアも低い「負け犬」にも高収益の事業はあり得ます。
そのほか、PPMは「事業間のシナジーを考慮していない」、「市場の定義が難しい」といった限界も問われやすいので押さえておきましょう。
PPM厳選過去問
・令和4年度第2問
・令和元年度第2問
・平成29年度第2問
多角化攻略のポイント
多角化では、①多角化の類型、②多角化の誘因、③多角化の効果が問われやすいです。
①多角化の類型
<関連性による分類>
・関連多角化:既存事業と関連のある分野に進出
・無関連多角化:既存事業と関連のない分野に進出
<資源の活用度による分類>
・集約型:本業の中核技術やノウハウを他事業に展開
・連鎖型:進出した事業で得た資源でさらに次の事業に展開
②多角化の誘因
<外的誘因>
・既存事業の停滞
・成長機会の取り込み
<内的誘因>
・リスク分散
・範囲の経済
・未利用資源の活用
③多角化の効果
・相補効果:不足するものを両者で補い合うこと
・相乗効果:両者の融合で新しい価値を生み出すこと
多角化厳選過去問
・令和4年度第1問
・令和3年度第1問
・平成30年度第1問
競争戦略攻略のポイント
代表的な理論の「ポーターの3つの基本戦略」を押さえておきましょう。
この理論の特徴は「コスト・リーダーシップと差別化は両立できない」ことにあります。
コスト・リーダーシップを目指す場合は、製品やサービスのバリエーションを極力減らして、大量生産で規模の経済を生むことが合理的となります。
反対に、差別化を目指す場合は、製品やサービスのバリエーションを増やして、コストを犠牲にしても様々なニーズに対応することを重視します。
よって、ポーターは競争優位を構築するためには中途半端にならずに、どちらかに振り切るべきと提唱しています。
一方で、両立できる手段が一つあり、それが「集中戦略」です。
競合が存在しない(参入しにくい)ニッチなニーズに絞り込むことで、コスト効率もニーズ対応も両立することができます。
試験ではコスト効率を生み出すための経済性効果も問われます。
<経済性効果>
①規模の経済:特定時点の生産量を増やし単位当たり固定費を減らす
②経験効果:累積生産量の増加によってコストダウンを図る
③範囲の経済:複数事業で共通化できるコストを削減する
上記のうち、規模の経済と経験効果の違いが問われやすいです。
・規模の経済は特定時点の静的効果
・経験効果は過去からの累積による動的効果
なお、経験効果は過去からの累積量が勝負を分けるため、早期に参入した先発者の方が享受しやすくなります。
競争戦略厳選過去問
・令和3年度第7問
・令和2年度第4問
・令和元年度第7問
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