【厳選過去問】令和3年 運営管理【生産管理】

運営管理の厳選過去問をピックアップします!
合っていたか、間違っていたかだけでなく、各選択肢の正誤のポイントを確実に整理してください。

<生産管理>
第2問:生産管理用語
第3問:工場レイアウト
第13問:生産統制

<店舗販売・流通>
第23問:立地適正化計画
第33問:輸送手段
第35問:一括物流センター


第2問

生産管理における基本的な理論および考え方を用いた施策に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 

ア 今までは顧客が定めた仕様の製品を生産していたが、今後は市場の需要を見越して企画・設計した製品を生産し、不特定な顧客を対象として市場に製品を出荷する受注生産への切り替えを検討した。

イ 生産活動を効率的に行うため、標準化、単純化、平準化の3Sの考え方を導入した。

ウ 多品種少量生産に大量生産的効果を与えるため、ベンチマーキングを実施して、多種類の部品をその形状、寸法、素材、工程などの類似性に基づいて分類した。

エ 同期化を徹底して、各工程の生産速度、稼働時間や、それに対する材料の供給時刻などをすべて一致させ、仕掛品の滞留、工程の遊休などが生じないようにした。



↓↓↓↓解答が表示されます↓↓↓↓



正解:エ

選択肢ウの用語は覚えてください。
「グループテクノロジー(GT)」に関する記述です。
少し理解しにくい用語ですが、定義にある「多種少量生産に大量生産効果を与える」という点がキモです。

多種少量生産は、「機能別レイアウト」で量産化しにくいということを学びましたが、なぜ量産化しにくいのでしょうか?
それは、一つの職場でA、B、C、Dと「異なるものを作る」からですね。

反対に大量生産しやすいレイアウトは何でしょうか?
「製品別レイアウト」ですね。
製品別レイアウトは、一つの職場で「同じものを作り続ける」ので量産化しやすくなります。

そして、このグループテクノロジーとは、一つの職場で「同じ”ような”ものを作り続ける」ことで量産効果を生み出すものになります。
例えば、形状が一緒であるとか、色が一緒であるとか、何でも良いので加工品の類似性に着目して職場をグルーピングすることで、多種少量生産であっても量産効果を得られやすくなります。



第3問

生産現場におけるレイアウトのための分析手法に関する記述として、最も適切なものはどれか。


ア DI分析では、横軸に製品、縦軸に生産量をとり、グラフを作成する。

イ SLPにおける相互関係図表は、アクティビティ間の立体的な大きさについて評価する。

ウ 流れ線図は、対象物の移動経路を工場配置図または機械配置図の上に、工程図記号を使って線図で記入し作成する。

エ フロムツウチャートは、列を機械設備、行を製品とし、セルに各設備の生産量を示して作成する。



↓↓↓↓解答が表示されます↓↓↓↓



正解:ウ

SLPは頻出論点であり、かつ苦手としている方が多いです。
おそらく、用語の意味がピンとこない方が多いのだと思います。

そもそも、何をする時に使うのかといえば「工場のレイアウトを決める」時に使います。職場や設備の配置は、効率性に大きく影響を与えるので、工場のレイアウトは合理的に決めていくことが重要となります。

これは工場に限ったことではなく、部屋のレイアウトを決める時も同様です。例えば、キッチン冷蔵庫近くに配置した方が良いですか?それとも離して配置した方が良いですか?
当然、近くに配置した方が良いですよね。
この「何と何を近くに配置すべきか」「アクティビティ相互関係分析」をいいます。

その他、SLPのポイント解説については下記の動画でもご紹介しておりますので、苦手な方は是非、チェックしてみてください!


第13問

現品管理の活動に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。


a 原材料の品質を保持するため、置き場の環境改善を徹底した。

b 仕掛品量の適正かつ迅速な把握のため、RFIDを導入した。

c 仕掛在庫を減らすため、運搬ロットサイズを小さくした。

d 在庫量の適正化を図るため、発注方式の変更を検討した。


〔解答群〕

ア a:正  b:正  c:誤  d:誤

イ a:正  b:正  c:誤  d:正

ウ a:正  b:誤  c:正  d:正

エ a:正  b:誤  c:正  d:誤

オ a:誤  b:正  c:正  d:正



↓↓↓↓解答が表示されます↓↓↓↓



正解:ア

この問題は非常に難問です。
お恥ずかしい話、私も素で間違えました。

現品管理は、「資材、仕掛品、製品などの物について運搬・移動や停滞・保管の状況を管理する活動」(JIS Z 8141-4102)と定義されています。また、備考として「現品の経済的な処理と数量,所在の確実な把握を目的とする。現物管理ともいう」と書かれています。

まず、この現品管理は「生産統制」の一つであるということを強烈に意識してください。生産統制は、「何を、いつまでに、いくつ」作るかという生産計画通りに進められるよう進捗、余力、現品をコントロールすることです。
つまり、「プランニング」に対する「コントロール」ですね。

よって、現品管理は、「材料や仕掛品や製品」「計画した場所に」「計画した量」「計画した状態」で存在しているかどうかを確認することが該当します。

選択肢のうち、cのロットサイズの決定は「生産計画」に該当します。また、dの発注方式の変更も「生産計画」の変更に該当します。
私は以前、在庫管理も現品管理に該当すると認識していたのですが、学術的には区別されるようですね。


***********
次回は店舗販売・流通について取り上げます。
運営管理は、「図表が出るから苦手」と感じられる方が多いですが、ほとんどが用語問題です。まずは、覚えるべき用語を確実に整理しましょう!


<お知らせ>
~”原理原則”を押さえて、”選択肢をバシバシ絞る”~
「企業経営理論 プラス10点もぎ取り道場」
■ご紹介動画

■お申込みページ
https://online.lec-jp.com/disp/CSfLastPackGoodsPage_003.jsp?GOODS_NO=100195294

~”苦手”から”得点源”に!~
「運営管理 プラス10点もぎ取り道場」
■ご紹介動画

■お申込みページ
https://online.lec-jp.com/disp/CSfLastPackGoodsPage_003.jsp?GOODS_NO=100195291

★おトクなプラス20点もぎ取りセットもあります★
https://online.lec-jp.com/disp/CSfLastPackGoodsPage_003.jsp?GOODS_NO=100195295

※教室講義は終了していますが、Webにて受講できます。
是非ご活用ください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?