「常識」のアップデート

常識は変化するものである

昔は、街中で普通に吸えたタバコも今では喫煙スペースでしか吸えないように追いやられ、路上喫煙をしようものなら、罰金が課せられる地域だって存在する。
それと同じように、常識は日々変わっていくものである。と、僕は思っている。(もちろん変わらないものもあるけれど)

この記事を作ろうと思ったきっかけは何か?
それは単に、分厚いカタログを見ていたから。
(正確に言えば、電子版のカタログを見ていたから) 
その電子版カタログとは何か?
それはアプリをダウンロードすれば、誰でも無料で見ることが出来るカタログ。

これで僕は、今年行われるサマーセールのカタログを見ていた。その中で、気付いたことと共に、昔の考えでは古い・今の時代にマッチした考えにアップデートしなければならない。と、感じたことを僕なりに書いていきたい。


日本競馬は世界レベルに

世界で戦えるレベルにまで日本競馬を押し上げたのは、何といってもサンデーサイレンスの力があってこそだと僕は思っている。
その力は、子孫たちを通じて今も色濃く残っている。
そして、競りのカタログを見ていると、サンデーサイレンスの3×4という表記が非常に多い。
これは、それだけサンデーサイレンスの血統が広まったからであると共に、成績も付いてきているからこそだと僕は思っている。
だからこそ、常識を変えていかなければならないことに僕は気付いた。

3×4は当たり前、時代はその先へ

3×4=18.75%は「奇跡の血量」と呼ばれ、それはゲームなどを通じて幅広く知られることになったと思われる。

だが、競りのカタログを見ていくと、今の時代はサンデーサイレンスの3×3という配合がそれなりに確認出来る時代になってきた。
こうなった理由を考えてみたい。

1265分の51 

今年のサマーセールにおける上場予定馬は1265頭。実際には欠場する馬がいるから、この全てが出てくる訳ではないけれど、カタログに記載されているのは1265頭。
そのなかで、51頭がサンデーサイレンスの3×3を持っている。割合で言えば、4%に相当する。
4%と言えば、マイノリティのように思うが1265頭で4%なのだから、日本で7000頭の競走馬が生産されたと仮定した時の4%なら280頭に相当する。超売れっ子種牡馬でもこれだけの頭数を1年で出せない。
要するに、4%はマイノリティのようでマイノリティではないということになる計算。
これだけの頭数がいるならば、それなりに走る馬も出るはずで、そうなった時に「サンデーサイレンスの3×3」は、最早当たり前のようになってくるはずだ。
実際に、ボルドグフーシュラヴェルはサンデーサイレンスの3×3を持っている。
ただ、まだ世に知らしめるにはちょっと弱い。この組み合わせでG1を取れば、競馬ファンが食い付くかもしれない。
人間は死ぬまで勉強だ、と言うけれど本当にそうだなと思う。ここまで書いてきて言うことではないけど、僕は血統を見るのは好きでも、そこまで知らないから語れないのだ…。
ただ、気になった点とこうなのではないか?という仮説を立ててみた。

瞬発力勝負

サマーセールに上場予定の1265頭で、サンデーサイレンスの3×3を持つ馬は51頭である。(僕の見落としが無ければ)と紹介したが、その父が何なのか?にも触れていきたい。
アルアインが3頭・イスラボニータが4頭・インディチャンプが3頭・ヴァンセンヌ・ウインブライト・エスポワールシチーが5頭・カレンブラックヒルが3頭・ゴールドドリーム・コパノリッキー・サトノジェネシス・サトノダイヤモンド・ジャスタウェイ・ジョーカプチーノ・シルバーステート・スマートファルコン2頭・ダノンキングリー・ダノンプレミアムが2頭・ディープブリランテ・ディーマジェスティが3頭・ネロ・ハッピースプリント・ヘンリーバローズ・ミッキーアイル・リアルインパクトが2頭・リアルスティールが3頭・レッドファルクス・レッドベルジュール・ロゴタイプ・ロジャーバローズが2頭・ワールドエースの全51頭となっている。

エスポワールシチーやスマートファルコンなどは特殊な例だとして、主に芝路線を狙うような配合で3×3は多く見られるのではないか?という仮説を立てる。
逆に言えば、ダート路線を狙うならサンデーサイレンス系統の種牡馬じゃなくても、市場のニーズに合致しそうな種牡馬が多くいるので、3×3のようなインブリードを「狙って」配合することは多くないのだろう。と、ここでは結論付ける。
逆に、ダート路線を目指しそうな種牡馬で3×3をやると他にやってる人がそこまでいない分の優位性があるかもしれない。走る馬を出したときの優位性という意味で、パイオニア・先駆者になれる気がする。

まとめ

常識的な考えというものは、置かれている状況で変わっていく。というのが、この記事で言いたいことだった。
やはり、選ばれる血統というのがあれば選ばれない血統もある。そういう意味で言えば、近い将来「サラブレッドの3大始祖」というのは死語になるのかもしれない。

それもまた、運命なのだろう。と、してこの記事を締めくくる。




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