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交響曲1-4 2023.03.20

アラン・ブッシュ 交響曲1-4番。1番は近代、新古典主義派的な暗い色調の音楽だが、同時代の曲と比べて特に面白味は感じない。2番以降、作風は一変し、表題音楽として馴染みやすいものになる。イギリス的なかっちりした中に、独特の静けさや透明感があり、力みなく漂うようなところもあって、お気に入りです。

交響曲1 2023.03.13
ダグラス・ボストック/王立ノーザン音大響

アラン・ブッシュ 交響曲1番、ボストック/王立ノーザン音大響。弱音で不安な開始の1楽章は6分と短い。2楽章は神経質にリズムを刻み、遅く重たくなった後、再び速度を上げせわしなく終わる。3楽章はゆったりしたテンポで、弦のソロを交えて陰鬱。4楽章は金管と弦が絡み行進曲風に発展し、終わり方などショスタコーヴィッチのよう。演奏は今一つの印象。

交響曲2「ノッティンガム」 2023.03.13
ダグラス・ボストック/王立ノーザン音大響

アラン・ブッシュ 交響曲2番「ノッティンガム」、ボストック/王立ノーザン音大響。楽章ごとの表題音楽。1楽章は静かなシャーウッドの森に響く狩りのHrn、2楽章はゆったりとした静けさに平和を感じるクリフトングローブ、3楽章は変拍子のスケルッツオ的なキャッスルロック古城、掛け合いから広がり、チャイムも入っての4楽章はグースフェアのお祭り。趣きがあって面白い。

交響曲3「バイロン」 2023.03.13
バーナード・キーフ/BBCノーザン響

ブッシュ 交響曲3番「バイロン」、キーフ/BBCノーザン響。楽章ごとにバイロンゆかりの各所の標題音楽。透明感ある静かな出だしよりイギリス的にきびきびとした1楽章。2楽章はTrp、Trbミュートより始まりHarpと弦ユニゾンが長いフレーズを掛け合う。3楽章は宮殿の優雅な静けさ、4楽章はゆったりした静けさより合唱とバリトン独唱が入り勇ましく展開する。

交響曲4「ラスコー」 2023.03.13
マーティン・イエーツ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管

ブッシュ 交響曲4番「ラスコー」、イエーツ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管。ラスコー壁画に触発された各楽章に自由な発想が窺える。1楽章は穏やかな弦とシンプルなピアノ、各楽器の不思議な掛け合い。2楽章は木管主体にリズミカルなかわいい動き。3楽章はゆったりとした氷河期の追憶。4楽章は人類誕生、断片的な場面が重なって明るく歯切れ良く終わる。



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