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プラハのための音楽1968 2023.08.21
ドナルド・ハンスバーガー/イーストマン・ウインド・アンサンブル
エサ=ペッカ・サロネン/ロスアンゼルス・フィル

カレル・フサの交響曲を聴くにあたり、まず「プラハのための音楽1968」より聴いてみる。交響曲ではないが、4楽章構成の交響曲といっても差支えない重量感がる。また、オリジナルの吹奏楽版に加えて管弦楽版も聴いてみよう。この曲には、1977年当時、演奏会で取り上げようと譜面を手配したが、技術的に困難と判断して差し替えた記憶がある。

プラハのための音楽1968 2023.08.21
ドナルド・ハンスバーガー/イーストマン・ウインド・アンサンブル

カレル・フサ プラハのための音楽1968、ドナルド・ハンスバーガー/イーストマン・ウインド・アンサンブル。イーストマンは、その昔のよく聞いた頃に比べ、進化し現代的に洗練されていた。技術、迫力十分の演奏。息の長いcresc、透明感のある力強い不協和音による緊迫感が良く出ており、お気に入りです。

プラハのための音楽1968 2023.08.21
エサ=ペッカ・サロネン/ロスアンゼルス・フィル

カレル・フサ プラハのための音楽1968(管弦楽版)、エサ=ペッカ・サロネン/ロスアンゼルス・フィルのライブ。迫力や弦の厚みはフルオケならではだが、この曲では、木管ユニゾンのcrescの凄みやSaxの厚みなど、吹奏楽の方に魅力を感じる。曲は表題どおり、プラハの春の事件を題材として、ドヴォルザークやスメタナの引用もあり、緊迫した悲愴感にあふれている。

交響曲1 2023.08.22
カレル・フサ/プラハ響

カレル・フサ 交響曲1番、カレル・フサ/プラハ響。非常に凄みのある演奏。低音の迫力、不安を増長する大きなcresc、金管の緊迫した叫びなど、各曲に共通した響きが心地よい。不協和音に透明感があって、冷たい輝きを放っている。とてもメッセージ性の高い演奏で、緊迫感があって気が抜けない。お気に入りです。

交響曲2「リフレクションズ」 2023.08.21
バリー・コルマン/スロヴァキア放送響
トマス・ブラウネル/プラハ響

カレル・フサ 交響曲2番「リフレクションズ」、コルマン/スロヴァキア放送響とブラウネル/プラハ響。通奏の最弱音からの長いcresc、Obソロ、マリンバ、Hrnの不安感にPercが加わって静かに終わる。2楽章はPercのリズムに各楽器が乗って厳しく軽快に進む。3楽章は不協和音のロングトーンの分厚い重なりから、Flソロを経て静かに閉じる。1番同様、緊迫感がある。

プラハのための音楽1968、交響曲1-2 2023.08.22

カレル・フサの交響曲2曲とプラハのための音楽1968を聴いた。当時の時代背景もあって、強い精神性、メッセージ性がある。長いcrescや不協和音のロングトーンの冷たい響き、多彩なPercによるアクセントが効いて、音楽の密度や緊張感がとても高い。プラハのための音楽1968は、難曲にもかかわらず、プロ・アマ問わず多くの吹奏楽の演奏があるのも驚き。

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