ポール・フォーシェ (1881 1937 56)
交響曲変ロ長調 2021.05.17
ポール・フォーシェ 交響曲変ロ長調。吹奏楽のための交響曲で交響曲としてはこれのみ。作曲年代に比べ古典的な要素の強い曲で、演奏される機会は多くない。1楽章を大学4年時の吹奏楽コンクールの自由曲として演奏したので、ことさら思い入れが強い曲。とはいえ、全曲聴くのは初めてなので楽しみ。
交響曲変ロ長調 2021.05.17
ジェローム・イレール/フランス国家警察吹
フォーシェ 交響曲変ロ長調、イレール/フランス国家警察吹。原曲編成での演奏で、特に2楽章以降のサクソルン族の音色が柔らかい。古風な作風でも中音域が充実しており、3楽章はフランス的な気品があるのはお手のものかな。Trbコラールからの終楽章の盛り上がりも上手い。録音がデッドなのがイマイチ。
交響曲変ロ長調 2021.05.17
ミグリアロ・ユージーン・コーポロン/昭和ウインド・シンフォニー
フォーシェ 交響曲変ロ長調、コーポロン/昭和ウインド・シンフォニーのライブ。こちらは、現代編成に編曲されたものだが、1楽章冒頭のHrnソロがイングリッシュホルンになっていたいたり、思っていたものと違う部分が随所にある。ライブとしては全体的に力みのない淡々とした感じの演奏。
交響曲変ロ長調の想い出
(以下はYoutubeでのコメントを引用)
当時のことを思い返して・・・
この年の早い時期に、関西吹奏楽連盟の行事か何かで、当時の大阪教育大 指揮者のHさん、関大主将のOさんと私が、たまたま電車での雑談の中で、Hさんに自由曲に相応しい曲はないかと相談したところ、フォーシェの交響曲というのがありぜひ聞いてみたい、という話が有りました。私はそれを持ち帰り部内で検討し自由曲としたわけですが、関大のOさんも同じように考えたのでしょうね、きっと。当時のコンクールは、関西大会で代表になれば全国の金賞は駒澤大学と分け合うことが続いておりましたので、とにかく関西大会が我々にとっては最大の山場。関大はその前に大阪大会に勝ち残らねばならず、当時は近大とのし烈な争いが続いておりましたが、この年は関大が勝ち上がりました。結局、我々と関大は、同じ課題曲、自由曲となりましたが、自由曲に関しては、当時の関大にはObの名手、Tさんがおられましたので、オリジナルの見せ場の一つであるObのソロを活かした演奏だったように記憶します。それに対して我々の演奏は、とにかくシンフォニックに演奏しようということで、曲の解釈や奏法に工夫をし、Hrnの主題や木管のルバート、そして最後の盛り上がりとハーモニーに重点を置いた演奏でした。結果は、我々は全国大会に進み金賞を獲得いたしましたが、仮に関大、そして近大が全国大会に進んでいたとしても、金賞を受賞するに値する演奏だったと思います。いま改めて聴いてみると、いたるところに稚拙な部分がありますが、それでもフィナーレを聴くと、あの時のことが思い起こされます。
(以上、引用おわり)
今回、交響曲全曲、オリジナル編成の録音も聴くことができたが、今から思えば曲や作曲家のことを何も知らずに、ただただ1楽章のみを必死で練習していたのかと思う。それゆえ、4楽章で完結すべき曲を、1楽章だけで完結したかのようにとらえて、今回聞いた2つの演奏以上にダイナミック、シンフォニックな演奏を目指していたように思う。
当時は、長年続いた関西優位の情勢から、関東の躍進が始まった時であり、大学の部はその最後の砦であった。若い指導者が実力を発揮しだしたのも結局はこの時代あたりからではないか。その意味では、大きな転換点に立っていたように思う。
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