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山形の姥神をめぐる冒険 #32

【飯塚山 楊柳寺】 山形市飯塚 2024年2月

 その名の通り、大きな柳の木が目印の曹洞宗の寺だ。姥神は入り口に他の石像と共に座っていた。まるで覆面をしているかのような顔面で、石そのままをセメントで継いだ痕が痛々しい。小柄で丸くかがめた背中は、町の姥(アーバン・ウバ)らしい優し気な雰囲気だ。 

 参道をまっすぐ歩いた先に、枝を広げた蝋梅が咲いていた。冷えた雪の朝に光のように咲く黄色い花。しばし見とれていた。

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