ちへ1千にミエル蠢動

此処が何処で明日が何処だったか、
昨日が今日で明日は来ない。

私の記憶は前後し、頭の中かが壊れている。

今までの悲劇とこれからの悲劇。

「あぁ温かい、またこの時間だ。
 おやすみ」

暗く深く沈む、、、視界、、、思考。

「都内連続バラバラ殺人事件」
この所、数ヶ月渡って世間を騒がし続けている
事件、その対応に私達は日々追われていた。
今だかつてない程の事件で、その手口はあまりにも冷酷無比で残忍、且つ狡猾であった。
事件発生後、数ヶ月経つというのにも関わらず
我々、警視庁は犯人に関わる糸口を見つけられないでいた。

………今日は……あいつを殺そう……

「西川!池袋東口で殺人事件発生だっ!
しかも、、、バラバラだって。」
またか、胃から何かこみあげてくるのを感じた。
「ちくしょうっっ」
今度こそ糸口を見つけてやるという気持ちと
どうせ無理だという気持ち、そして無残な事件現場を見ないといけないという気持ちが一緒くたになり、吐きそうだった。

……そうだ……あいつの為に………
…あいつも……殺そう……

現場に着くなり私は吐いた、吐いた、吐いた
凄まじい異臭とこれが、人間業かと思う程の
遺体の損傷具合。

全身、皮膚を剥がされ頭蓋骨にはいつものように花が一輪突き刺さり身体は関節から切り離され部屋は血まみれ、今回も目玉はなかった。
被害者は30代の男性、陰茎は遺体の口の中に
ぶち込まれていた。

「西川、大丈夫か?」
「あぁ大丈夫だ、胃のなかの物全部出ちまった」
「俺もさっき、吐いたよ。」
「小山内お前もか。」
「今日も頭に花刺さってたな、、、、、」
「あぁ」

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

いつもおばあちゃんは私が井戸を見る度に、
「井戸の水に顔が写らんかったら、その人は
死ぬ。その井戸は人の死期を写す。」
と言っていた、私はおばあちゃんにそんなの
迷信だよって言っていたが、内心は怖かった。

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