バルサが何故、ボロボロになったのか?

バルサがバイエルンに8失点である。最近のバルサは、一方的にやられるケースがある。だから、来る時が来た感じだ。

何故、一方的にやられるのか?理由はゲームを作る選手が3人以上いないからだ。ブスケツの明らかな運動量の低下で、良いポジションが取れていない。加えて、奪われないポジションを取り、ボールを回すというチームの代名詞が出来ないのだ。ブスケツやイニエスタ、チャビの代わりは、実はカンテラ出身者にしか出来ない。まず彼らの絶妙なポジションニングは、カンテラ時代の教育にある。人と人の中心にポジションを取り、次の受け手もそのポジションを取る事で、密集ですら苦にしない。加えて、止める、正確に蹴る技術の訓練がここで活き、面白いようにポゼッションが続く。

ペップが監督時代にブスケツを抜擢し、イニエスタ、チャビ、ブスケツ、メッシでポゼッションをする。これは全員がカンテラ出身者だから、出来る芸当だった。だが、落ち目のブスケツしかいない中盤ではこれが成り立たない。加えて、このバイエルン戦、バイエルン側が中盤を圧倒するため、キミッヒとデイビスを上げ気味にした。最初は、この裏スペースを使われたが、それでも高い位置を取り続けた事で、圧倒した。完全にバルサに真正面から撃ち合いを挑み、ボコボコにしたのだから、力の差が出た試合とも言える。

こうなる理由は、クラブ全体のカンテラ軽視にある。良い時のバルサは、カンテラ出身者が中心になり、その足りない部分を補強する型だった。だが、今は違う。加えて、バイエルンで活躍してるチアゴのような選手を放出する。久保のような選手こそが今のバルサ中盤に必要なのに、シャビやイニエスタの後継を外部から連れてくる。こうすると、バルサらしいサッカーは消えるし、つまりメッシも消える。それでもメッシがいるから、誤魔化せるが、強いチームだとそうはならないのだ。

バルサは、ペップが作った貯金を使い果たした。誰も知らなかったピケやブスケツという屋台骨を支える選手を育てた。だが、その選手もあと数年。その間に、カンテラを整備して、若手を見つけてくるという難題がある。しかもリーダーになり得る選手だ。メッシという選手の上であぐらかいた10年。私達ファンは少なくとも2、3年は結果を我慢する必要性がある。それぐらい今回の傷は深い。


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