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140字で書いてください!

嘘よ、と彼女は何度も恋人からの遺物を確かめ直す。さよならとだけ記された便箋と小さな金属片。思い出の湖から骸がサルベージされてなお、彼女は未だ受け止められずにいた。 強く握られた故人の手を開くと何かが光った、金属片だ。あの欠片は指輪になった。静寂の湖には今も彼女の嗚咽が谺(こだま)している。

 サブ垢で見かけて便乗した企画。診断メーカーで出されたお題について140字(Xの無課金文字数制限いっぱい)以内で物語を作ってねというもの。引いたのは「嗚咽は消えない」でした。嗚咽と聞いて最初に浮かんだ風景が大切な人の喪失です。そこからまぁ個人的な諸々で膨らませましてこんな仕上がりに。個人的にはあんまり気に入ってないです。なんかのペってしてるし。
 せっかくなのでこっちにも置いておこうと思った次第です。ではまた。

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