銀天街にある映画館

 高校の時、友人と宇部の銀天街にある映画館によく行った。

 映画館は商店街を外れた所にあってロマンポルノと東映の作品が上映されていた。子供ながらにここは大人がやらしいものを楽しむ為の場所なんだと気付いていた。

 店舗は駐車場が道路沿いにあって、2階に上がる階段がついている。入り口に入ると券を買う券売機がある。叔母さんが券をもぎったり、パンフレットを販売するカウンターが券売機の向かいにある。

 パンフレットは一冊600円だった。正面奥の通路と右手奥に伸びた先にはトイレが設置してある。通路にはソファーと自販機、観葉植物が置いてある。

 劇場への入り口は2箇所、正面とトイレ側。劇場に入ると椅子は居心地が悪いお尻が痛くなる。スクリーンはねんきが入っている。

 上映は入れ替えせいではなく2本から3本続けてみる事ができる。朝10時ごろから正午をまわっても楽しむ事ができた。90年代の映画館はあまり綺麗ではなかったけど自由で窮屈ではないとても良い場所だった。



 僕が記憶に残っている映画がハリソンフォードの逃亡者だ。ポスターを購入して自分の部屋に貼った記憶がある。ポスターは一枚300円、パンフレット600円、映画のチケット1500円(学割)、合わせて2500円くらい使っていた。高校生のプチ贅沢だった。

 逃亡者は主人公がお医者さんだ。妻殺しの汚名を着せられてしまい、刑事が主人公を執拗に追いかけていく。サスペンスアクションムービーだ。

 最後はハリソンが自分の力で汚名の返上をする。ポスターのハリソンの立ち姿が印象的で必死で刑事から逃れようとする姿が記憶に残っている。



 学校で話題に上がったのがアーノルドシュワルツネッガーとシルベスタスターローンだった。

 2人もアクション俳優で、シュワちゃんがデビューしたばかりでターミネーターが話題になっていた。すでにスターローンはランボーで時代の寵児になっていた。

 友人はランボーも好きだったけど、シュワちゃんの新鮮な魅力に虜にされつつあった。洋画にも沢山の有名な俳優がいて粒が揃っていた。

 僕も当時好きな俳優がいた、ボディーガードに主演した人。ど忘れして名前が出てこない。映画は高校生の時とても充実していて、未来に希望を感じれる。見ていてとても楽しかった。

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