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【バスクチーズケーキができるまで】

新宿でチーズケーキを作り続けて10年。

お客様に楽しんでもらいたいとの想いから、カフェで作るチーズケーキは2種類の素材を組み合わせた面白い味になるようにこだわってきました。

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※コトカフェで作ったさつまいも×チーズのケーキ


そんなぼくが今回作ったのは本当にシンプルなバスクチーズケーキ。

最初はいくつか素材を入れて、当店でしか食べれないチーズケーキにしようと考えていました。

しかし、味の濃いフルーツと乳製品組み合わせは非常に良いのですが、同時にミルク感やコクが薄れてしまいます。

カフェで非日常を感じながら食べるチーズケーキではなく、ご自宅でゆっくりと過ごしながら、毎日食べても飽きないもの⋯⋯

そんな風に考えた時、シンプルを極めてみようと思えたのです。

シンプルへの挑戦

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シンプルということは、素材の力を最大限高めるために、引き算が必要になります。

ということで、普段使うサワークリームやホワイトチョコレートを使わず、今回はクリームチーズと生クリームのみで勝負してみようと思いました。

その代わり、素材は良いものを。

まず、生クリームは「北海道産のフレッシュな38%生クリーム」これを通常のチーズケーキの2倍入れます。

さらにクリームチーズはパティスリーでも使われるタカナシ乳業のものを。
シンプルなミルク感を味わえるように、サワークリームなどの余計なものは入れません。

バニラビーンズや砂糖でミルク感を感じやすく

そしてこだわるのは、クリームやチーズだけではありません。

砂糖はグラニュー糖の代わりにフランス産のカソナードを使いコクのある甘みを引き出します。

カソナードは、クレームブリュレの表面のカラメルにも使われる砂糖で、表面を焦がしてキャラメル感を味わうバスクチーズにもピッタリな砂糖なんです。

さらにバニラビーンズは、卵くささを消し、シンプルで洗練された味わいを演出してくれます。

シンプルだからこそ、素材がそれぞれの良いところを引き出していけるようにと願いを込めて作りました。

みずみずしさを感じるチーズケーキに

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みなさんはチーズケーキに求めるものってなんでしょうか?

・濃厚さ
・なめらかさ
・チーズ感

色々とありますよね。

今回、ぼくがこだわったのは「みずみずしさ」。

実はチーズケーキは水分量を多くすればするほど、焼き上がりに冷やすと水が出てパサパサになりやすくなります。

しかし、「乳化」のバランスを見極めたレシピにすれば、濃厚でなめらかでみずみずしさを感じられるチースケーキにすることができます。

このバランスにはとてもこだわりました。
通常のチーズケーキの2倍の生クリームを入れても分離しないようにしたのは1番苦労しましたが納得のいくものが完成しました。

さらに、レシピだけでなく焼き加減も大切でして、ご家庭でこの焼きの見極めは非常に難しい⋯⋯

素材、レシピのバランス、焼き加減

パティシエのこだわりが詰まったチーズケーキが完成いたしました。

家族と食べても、独り占めしても満足のいくチーズケーキです。


新宿で10年。
累計17万個以上売れたチーズケーキを作ってきた私たちが送る、シンプルを極めたチーズケーキ。

ぜひお楽しみください。



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