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ただ驚いて、悲しい。

そのまんまの。
いまの気持ちを。

わたしの、かわいい後輩の話を聞いてください。

もとは、わたしの妹の友だちで、
かわいい笑顔の子。

名前はちよちゃん。

わたしのことを、おねーちゃんて慕ってくれて、
わたしと高校も同じになって、
社会人になって、彼女は乗鞍高原の
リゾートホテルに就職。
わたしはバスガイドだったので、
仕事でそのホテルに行き、
たまーに、顔をみる。
そんな仲だった。

少したって、彼女はその職場でめっちゃ素敵な旦那さまに出会い、私の結婚式のドレスを着て
彼女たちは手作りの結婚式をあげた。

そして、その旦那さまと乗鞍高原で
二人でご飯やさんを始めた。

おおきなかまどで御飯を炊いて、
季節の野菜をおいしく手をかけてだすお店。
二人の笑顔が居心地よくて、
もちろんおいしくて、

少し遠かったけど、
二人に会いたくてお邪魔していた。

そして数年。

二人は新たな夢を叶えた。

トレランの専門店をオープンさせ、
シューズから用品までなんでもそろうお店。
旦那さんはトレランの大きな大会をプロデュース。

とても、楽しそうで、トレランしない
わたしもうれしかった。

お店は大阪城ちかくらしく、
旦那さまの地元の大阪に引っ越してしまったけど、
なんかつながってるなー、
いいなーっていつも思っていた。

数年会わずにいたけれど

わたしの妹の結婚式が決まって、
久々に会えるのはずだった。

妹の結婚式は、真夏の8月。

軽井沢。

わたしも、彼女もとても楽しみにしていて、
その年の春。
わたしは、彼女と頻繁に連絡をとっていた。

内容は、

結婚式がたのしみ!
いま、大阪は桜が満開だよ!
みんなに、はやく会いたいよ!

たのしいやり取りだった。

でも、次に彼女に会ったのは
なぜか、結婚式ではなくて、6月だった。

軽井沢じゃなくて、

病室だった。

兵庫の病院に彼女はいた。

ものすごい早さで進行する病に選ばれてしまい、
つらいつらい闘病中だった。

面会の人数も時間も制限されるなかで、
長野から会いに行った。

わたしの顔を見て彼女は

『おねーちゃん。』とぽつりといった。

ものすごくむくんでしまって、
歩けないんだという。
酸素マスクを外すと苦しいの。ごめんね。

『軽井沢の結婚式には行きたいけど無理みたい。
また、絶対に話しきかせてね。』

うんうん。

また、みんなであつまろう。
パーティーしよう。

そう
約束して、写真を撮って、別れた。

わたしの妹の友だちはとても仲がよくって、
ワタシも一緒に車にのせてもらい、
会うことができて感謝でいっぱいだった。

でも、いつもは賑やかな友だちみんな口数少なく、
日帰りで長野にもどった次の日。

彼女は、天に召されてしまった。

28歳で。

もう、会えなくなってしまった。

~続く~

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