Tabistoryだより 2020年10月13日

 夏だ! と思っていたら、すっかり秋になっていた。
 今年は言うまでもなく、夏らしい季節を味わうことがほとんどできなかった(近年は異常な暑さでする気にもならないが)。

 つるべ落としの秋、黄昏の空を眺めながらときどき、ふと、
「下町の酒場で、欣也さんとまた頭が痛くなる焼酎を呑みたいなあ」
という思いが頭をかすめる。
 欣也さんとは、弊社で初めて出版した本「二十世紀酒場」の著者、多田欣也さんのことである。
 ガーデナーにしてイラストレーター、そしてコレクター。街歩きの達人、呑兵衛……。
 肩書をいろいろ考えるより、「アーティスト」という表現が適切かもしれない。風貌がそれをよく表している。本人はそう言われるのがあまり好きではなさそうだけれども。
(関係ないが、わたしも「社長」と言われるのがあまり好きではない。「バカ社長」「ダメ社長」はもっと嫌だが)

 そんな著者のコレクター魂と街歩きのセンスを最大限発揮して書かれた「Tabistory」の連載、「 街を歩けば・・・お気楽収集旅」。
 マガジン創刊当初から続いた連載は、どういう訳か、ここに来て「続編」とその体を少しだけ変え、よりコレクター色の強いものとなっている。

「よくぞここまで」と言わしめる欣也ワールド。今回はその片鱗を生きとし生けるものの視点より見る。

「生きものであふれています。」|街を歩けば・・・お気楽収集旅 続編|多田欣也

自分をさまよい、世界を彷徨う、コアジャーニーマガジン「Tabistory.jp」

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