見出し画像

南の島で社会課題解決プロジェクトを立ち上げてます

夜に隣の家が爆音でギター弾きながら歌ってるのも、一晩中犬が道端で鳴きまくってるのも、生魚が路上で売られているのも、目があったら絶対に笑顔で手を振ってくれるのも、バスで陽気な音楽が流れてるのも、全部フィジーライフそのもの。

フィジーに来て3ヶ月。毎日に必死で、朝起きて、昼間全力で活動して、夜は死んだように眠る生活をしてました。今までが一瞬の出来事で、思えばSNSも全然更新できておらず、「SNS更新する人だったのに更新しなくなってるよね」と言われる始末笑

「わざわざ大学4年を休学してまで、フィジーで何をしてるのか。」
それをこのnoteを通して発信できればと思います。

フィジーってまずどこ?

フィジーは、太平洋島諸国と呼ばれる国々の中の1つの国。日本の四国と同じくらいの大きさで、ニュージーランドの北にあり、オーストラリアの北部地域とほぼ同じ緯度に属する国。333の島から成り立っていて、人口は約90万人。年中暑いが、雨季と乾季の二つの季節がある。国を代表するのは、なんといってもラグビー。東京オリンピックではラグビーのセブンスという競技で金メダルを獲得するほど強い国。

オーストラリアの北部地域と同じくらいの緯度で、ニュージーランドの北側
日本から直行便の飛行機で約8時間半

フィジーで何してるの?

フィジーに来る前のnoteにこんなことを書いた。

フィジー渡航前の自分は、半分海外インターン、半分フィジー観光だと思っていたらしい。

ですが!!!!!

結論!
自分でプロジェクトを立ち上げ、ココナッツキャンドルを通して、ゴミ処理場で働く人たちとともにフィジーの社会課題を解決しようとしています。

ん?ちょっと待て待て。
半分インターン半分観光の話はどこいった!笑

プロジェクトを作る?
ココナッツキャンドル?
ゴミ処理場で働く人?
社会課題解決?

1つ1つ説明していきます!

夕暮れ時のフィジーのバス

社会課題解決プロジェクトを立ち上げる

まず前提として、今フィジーでしていること。それは「社会課題解決プロジェクト」です。そして今、僕が属しているのは「フィジーの社会課題解決を通して、30年後の日本が楽しみになる人材を輩出する」ことを目的にしている、Social Innovation Fiji(以下、SIF)という会社です。

SIFは、日本から大学生をフィジーに招き、そこで大学生が「自分のwant✖︎フィジーの社会課題」をテーマに10日間、フィジーの社会課題解決プロジェクトを自走するというプログラムを運営しています。
一般的な社会課題解決プログラムは、最終的な成果として「社会課題に対する解決の提案」をするプログラムが多いです。しかし、このプログラムはフィジー初日に日本で考えてきた社会課題解決プロジェクトを市役所などに英語でプレゼンをして、そこから実際にプロジェクトを動かし、現地の企業や人を巻き込みながら社会課題解決に取り組むというものです。

僕は、この10日間のプログラムを4ヶ月に伸ばし、フィジーの社会課題を解決するために奔走しています。

もし「海外に行きたいけど、ただ語学を学ぶだけじゃなくて何かしたい!」「社会課題に対する具体的な行動をしたい!」って思った人がいれば、見てみてください!もちろん相談も大歓迎です!(僕もただの語学留学じゃない留学がしたいと思っていて、SIFのプログラムに惹かれた人間です)
詳しくはこちら↓(絶賛、説明会実施中です!)

キャンドルを作る理由

大学生になった時から、ずっと周りに言われてきた言葉がありました。
それは「しゅうは何がしたいの?」という言葉。
嫌というほど向き合ってきましたが、なかなか答えが見つかっていませんでした。

しかし、フィジーに来て、このプログラムを通して気付いた自分のwant。
それが「キャンドル」でした。

なぜキャンドルなのか?
それはものすごく単純で、
「好きだった人からもらったプレゼントがキャンドル」
だったから笑

みなさん、誰しも好きな人からプレゼント貰ったら、毎日に使いたくなりますよね!?
それと同じで、僕も貰ったキャンドルを毎日使っていました。そしたら、みるみるうちにハマっていきました。キャンドルの炎1つだけで人の心を癒せる力に魅了されたのです。毎日の生活にキャンドルがあるだけで気持ちが穏やかになり、毎日の生活が豊かになる。そんなキャンドルの力に気づいたんです。

だからこそ、この「キャンドル」を軸にプロジェクトをスタートしました。

実際にフィジーで作っているキャンドル

キャンドルが「ココナッツ」でなきゃいけない理由

キャンドルとひとくくりに表現しても、いろんな形や種類のキャンドルがありますが、僕は「ココナッツキャンドル」に強いこだわりを持っています。

なぜ「ココナッツキャンドル」なのか?
それは「ココナッツ」がフィジー人にとって非常に大切な存在だからです。ココナッツは、フィジーの人たちに「命の樹」と呼ばれるほど、愛されています。

どういうことか?
フィジーの人たちは、「ココナッツ以外のすべての食料や飲み物がなくても、ココナッツさえあれば生きていける」そんなマインドを持っています。
ココナッツの水が実が殻が彼らの命を繋いでくれるのです。
水や実は飲料・食料として、殻は燃やして暖を取れるものとして。

だからこそ、フィジーの人にとってココナッツは「命の樹」なのです。

この素敵な別名を持った「ココナッツ」と、
自分が好きな「キャンドル」を掛け合わせて、
「ココナッツキャンドル」をテーマに社会課題プロジェクトを立ち上げました。

フィジーのマーケットに並ぶココナッツ

フィジーの社会課題:「ゴミ問題」

フィジーといえば、どんなイメージですか?

綺麗な海、綺麗なリゾート、ゆっくりと流れる時間というイメージを持つ人がほとんどだと思います。
まさにその通り。自分もそう思っていました。

しかし、それは表の部分だけ。

実際は、さまざまな社会課題が山積しています。環境問題、貧困問題、雇用問題などなど、、、
発展途上国ならではの社会課題があります。

その中でも特に僕が解決したいと思った社会課題。それが「ゴミ問題」でした。それも道端に落ちているゴミとかではなく、ゴミ処理場の「ゴミ問題」です。

どういうことか?
次の写真を見てください。

綺麗な青い空と奥に広がる自然の緑と目の前の大量のゴミ  

これは、フィジーのゴミの最終処分場の写真です。フィジーは日本と違って人口が少なく、排出されるゴミの量が焼却処分場を作るに値するゴミの量に匹敵していないため、ゴミがトラックでゴミ処理場に持ってこられ、それを40年もの間、地面に捨て続けているのです。また、写真にはペットボトルなども見受けられますが、リサイクル文化も浸透しておらず、全てのゴミ(粗大ゴミも燃えないゴミも燃えるゴミも全て)が1つの場所に集約されているのです。

そこは悪臭が漂い、ハエが飛びまくり、犬が餌を求めて歩き回り、地面はぐちゃぐちゃ。初めてみた時は、衝撃以外の言葉が浮かびませんでした。自分の無力感を、現実という名の大きな壁に思い知らされた感じがしました。

正直、言葉にならない光景でした。

しかし、そんな大きな壁の中にも僕は、光を見つけました。
その光とは、そのゴミ処理場で働いている人たちのことです。

ゴミ処理場には行政機関の人とは別で働いている人がいます。その人たちが、まさに自分が寄り添いたい人たち。僕が見つけた小さな光るヒカリ。彼らは「CPR(Collection Pillars of Recycling)」と呼ばれています。意味は、リサイクルの柱、支柱という意味です。彼らは、ゴミ処理場に分別されずに持ってこられたゴミをゴミ袋から取り出し、ペットボトル、缶などに分別し、その分別したものを地元のリサイクル会社に持っていき、お金を得ることで生計を立てています。
つまり、フィジーのリサイクル文化を支えているのは、CPRである彼らなのです!

CPRがゴミをゴミ処理場で分別している様子

CPRの中にはどんな人がいると思いますか?

実は、CPRの中には3人の子どもがいる人もいれば、16歳ほどの少年もいれば、女性や60歳を超えている高齢の人もいます。
さまざまなバックグラウンドを持った人がCPRとして働いているのです。

そして、このゴミ処理場はまさに過酷な環境そのもの。
毎日30℃近い気温の中、1日中生活のためにゴミを拾い続けています。想像に容易いですが、もちろんこの仕事は非常に過酷で、身体にも多大な害が及ぶ危険な仕事なのです。

CPRとともにゴミ問題の課題解決へ

彼らは、この仕事に対してどう感じていると思いますか?

このままでいいやなのか、仕方なくやっているのか、はたまた何も感じていないのか、、、

答えは「やむを得ず、この仕事をしている」です。
みんな仕事が欲しいけど、探してるけど、見つからない。ここには雇用問題も絡んでいるのです。

しかし、そんな彼らには、大きな夢があります。

I want to support street children and no parent children. But, I don’t have money and resources.
(ストリートチルドレンや親がいない子どもを救いたい。ただ、お金も知識もないから、それができない)

I want to go to school. All of my friends go to school. But I couldn’t go there. Because the school expense is so expensive.
(学校に行きたい。友達は全員、学校に通っている。ただ、自分は学校の費用が高いからいけない。)

2人のCPRが実際に自分に対して言ってくれた言葉です。

夢を持つことは人間全員が持っている権利。しかし、生まれた環境が違うだけで、自分のやりたいことさえ叶えられない。そんな状況を変えたい。

過酷な環境で働いているのにも関わらず、彼らは「夢」というヒカリを灯していました。
それぞれがやりたいことをできる世界を、挑戦できる世界を、生まれた場所に左右されない世界を、作りたい。
僕は彼らとともに、そんな世界を実現したいのです。

CPRが地元のリサイクル会社にリサイクルできるものを運んでいる様子

自分の思い

ココナッツは「命の樹」と言われていると前述しましたが、僕はこのキャンドルをCPRにとっての「命の樹」のような存在にしたい。
たとえ、彼らに仕事がなくても、稼げなくても、キャンドルさえ作れれば、お金に困ることはない。そんな存在を目指していきたいです。

また、僕は幼少期から社会課題解決系のプログラムや、今ある問題に対して行動を起こすことに非常に興味を持っていました。

しかし、今の時代、日本にいてできることは「お金を寄付すること」くらい。同じ地球に住んでいるのに「寄付」という選択肢しかない。自分の体を動かして解決に向かうことが、日本にいたら選択肢にならない。僕はそんな状況に違和感を感じていました。
確かに、お金の寄付はその人たちの助けになるかもしれない。でも、その解決方法は僕にはあっていない。お金で解決するのではなく、自分の価値を直接的に提供して解決に導きたい。困っている人たちの状況を実際に見て、肌で感じて、その人たちと話して、ようやくその人たちが困ってることが自分事化する。「寄付」は、どこか他人事な気がしてました。(寄付を批判している訳ではありません。正直に言うと、寄付できるような財力を持ち合わせていないが正しいです。)

だからこそ、「お金の寄付ではない形の社会貢献」を実現したいのです。僕の手で、知恵で、考えで、あの人たちを笑顔にしたい。
それが僕の思いです。

このnoteを見てくださった方へのお願い

このプロジェクトはフィジー発のとても小さなチャレンジになります。そのため、これからたくさんの方に知ってもらうためにも、発信を強化する必要があります。

より多くの方にフィジーの現状や僕がやっていることを知っていただくために、知り合いの方でなくても大丈夫です。大人数に発信できる機会やイベントなど知っている方、紹介していただける方がいれば、ご連絡頂きたく思います。僕のキャンドルを広められそうな機会であれば、なんでも構いません!よろしくお願いします!

このプロジェクト(キャンドル)のインスタグラムアカウントがありますので、もしご連絡をくださる方はこちら(@cpr_candle)までよろしくお願いいたします。
また、ぜひフォローしていただけると嬉しいです!

ここからアカウントに飛べます!👇
https://www.instagram.com/cpr_candle/

最後に

3年前、自分が休学するなんて信じられなかった
1年前、自分が海外にいるなんて思ってもみなかった
半年前、フィジーに来るなんて想像もつかなかった
3ヶ月前、キャンドルで社会課題解決なんて全く考えたことがなかった

しかし今、自分は休学して、海外でフィジーで、キャンドルを通して社会課題を解決しようとしている。

世界80億人いる中の1人が笑顔になるだけかもしれない。
世界80億人いる中の1人が思い付いたちっぽけなプロジェクトかもしれない。
でも、このプロジェクトがいずれフィジーを表だけじゃなく、裏も美しいフィジーになるための力になる。そして、真の世界一美しい国になる。

僕はそう信じています。

少しでも僕の思いに共感してくれたら、応援していただけると嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

Bula Vinaka!

2024年5月13日 佐藤柊

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?