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未来の暮らしについて考える ワーケーションと開疎化されたライフスタイル


こんにちは!TABIPPO学生支部のつむです。先日、「未来の暮らしについて考える〜ワーケーションと開疎化されたライフスタイル〜」というTABIPPO運営のイベントに参加しました。
  
「これからの時代の観光を考える」というテーマに沿って行われるこのイベントで、記念すべき第一回のテーマは未来の暮らしについて考えるでした。
 
忘れがちだけど、「観光」の大前提となるのはもちろん「暮らし」。イベント前は、「未来の暮らしってどんな感じなんだろう?」というようなざっくりとした疑問しか持っていなかった私も、イベント中盤には「ああ、こんな選択肢があるんだ!」と驚き感動した、まさに眼から鱗のお話を聞くことができました。
 
私たちの暮らしに新しい選択肢を与えてくれるワーケーション。今回はVAN LIFEと呼ばれる新しい生活を、素敵なゲストお二方と紐解いていきます。


今回のゲスト

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暮らしのものさし 代表 松本紀之さん
まず、今回中心となりお話をしてくださった渡鳥ジョニー(わたりどり ジョニー)さんを紹介してくれたのが松本紀之(まつもと のりゆき)さんです。松本さんが代表をする暮らしのものさしは、ハブコミュニティとして、雑談の力でコミュニティとコミュニティ、人と人、企業と企業をつなぐという活動をされています。今回も、TBAIPPOと渡鳥ジョニーさんを繋げてくださりました。ありがとうございます!
 

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L A C八ヶ岳プロデューサー 渡鳥ジョニーさん
ジョニーさんは、車で暮らす、VAN LIFE(バンライフ)を自ら実践しつつ、現在Living Anywhere Commons(以下LAC)という月額2万5千円で全国住み放題のサービスの八ヶ岳拠点の立ち上げをされています。また奥さんと二人でVan a Tableというモビリティと食をテーマにした活動もされているそう。
 
今回はこんな魅力的なお二人に色々な話を聞かせていただきました!
 

不動産から可動産?そもそもVAN LIFE ってなに?


正直、私もVAN LIFE という言葉に出会ったのはこのイベントが初めてでした…。VAN LIFEを知った率直な感想は「選択肢が広がった」の超シンプルなひとこと。
 
未来の暮らし×VAN LIFEについて話す前に、VAN LIFE とは何なのかちょっと説明しておきたいと思います。
 
VAN LIFEは、Home is where you park it(停めたところが家)という写真集がきっかけで全世界でブレイクしたそう。#vanlife で検索すると、とんでもなく魅力的で冒険心をくすぐられる写真があふれ出てきます。ほんとに、「こんな生活ってあったんだ!!」のひとことです。(ちなみにキャンピングカーとはちょっと違うらしいですね!) 
 
またジョニーさんは、東京全体をシェアして暮らすVan LDK(Van+LDK)という新しい暮らし方の考え方も広めているそうで”LESS THAN HOUSE, MORE THAN CAR(クルマ以上、家未満。その間の、自由で上質な暮らし)というまさにVan LDKを現したフレーズがとても心に響きました。

 
Living Anywhere Commons とは?


Living Anywhere Commonsというジョニーさんの新プロジェクト。全国の拠点に月額2万5千円で住み放題で、年内10拠点、3年後には100拠点を目指しているそうです。
 
ジョニーさんは現在、7拠点目の八ヶ岳に取り掛かっていて、そこでは「住・働・遊・学」すべてある場所をコンセプトにプロジェクトを進めていらっしゃるそうです。Be Outsiders(お外から、はじめよう)というコンセプトのもとコリビングスペースを作られています。
 
そして驚きなのが、中には家を持たずにLACで暮らしている人もいるそう…。(つまり旅をしながら家賃が2万5千円!お得すぎる)まさに新しい暮らし方ですね。
 


そもそもワーケーションってなに?


みなさん、ワーケーションって聞いたことありますか?きっとこれを読んでくれている方の中には、よく知っている人も、聞いたことあるけどよくわからない人も、聞いたことない人もいるはず。
 
なので、ここから、社員のうらたくさんが用意してくれたトークテーマをもとに話してくれたジョニーさんの「未来の暮らし像」をいくつかに分けて伝えていこうと思いますが、その前に、そもそもワーケーションとは何か、を説明しておこうと思います。
 
ワーケーションとは、「ワーク(労働)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語で、観光地やリゾート地で休暇をとりながらリモートワークする、という働き方です。新型コロナウイルスの蔓延で、Go To トラベル事業とも重ねて最近政府から推進されたことでも話題になりましたね。
 
では!本題に入ります。
 


ジョニーさんに聞いた6つの質問


Q.そもそも八ヶ岳にワーケーションでくる人って車が多いの?
八ヶ岳に来ている方はやはり車で来ている方が多いそう。
 
けど中には電車+タクシーでこられる方もいるとか!しかしそういう方々も、自販機さえ歩いて行けない距離にある八ヶ岳では正直車がないと大変で、レンタカーを借りることにしたそうです。
 
しかし!ジョニーさんは、貸し出し用のeバイクや車を用意して車がない方でも快適な生活を送れるように考えてくれているそうです。これは安心。
 
Q.八ヶ岳の魅力や特徴は?
標高1000Mなのでとにかく涼しい!どんなに暑い日も夜はちゃんと肌寒くなってくれるそう。これは嬉しい。夏は最高です。あとは星がとっても綺麗に見えるとか…。
 
Q.ちなみにVAN LIFERじゃなくても八ヶ岳に行けば宿泊できるの?
実はそうなんです!八ヶ岳の施設は昔旅館だった場所を利用していて、9部屋の客室、共同のキッチン、作業スペース、などがきちんと整えられているそうで、実は結構豪華な施設だそうです…。とっても快適そうでした。八ヶ岳の設は昔旅館だった場所を利用していて、9部屋の客室、共同のキッチン、作業スペース、などがきちんと整えられているそうで、実は結構豪華な施設だそうです…。とっても快適そうでした。
 
Q.バンライフ、私たちに合う?合わない?
車と一緒に暮らすVAN LIFE。修理に出すときはやっぱり大変。車や車の保険のことを考慮して生活しなければいけない、というのはやはり一つの壁だそうです。また運転している時間は使えないというのもVAN LIFERの悩みだとか。
 
Q.VAN LIFEコミュニティってどんなコミュニティ?
LACのコンセプトはBe Outsiders(メインストリームから外れたような人たち)。そしてVAN LIFERはみんなやっぱりOutsiders!笑
 
松本さん曰く、人生でなんらかのしくじりをやらかしてそれでいてかっこいい思想を持ち合わせた人が八ヶ岳に集まっているそう。(話の途中でジョニーさんが「マイホームなんて戦後の話で、本来人類は遊牧生活だったでしょ」と仰っていたのですが、そのことばと松本さんの仰っていた「人生でなんらかのしくじりをやらかしてそれでいてかっこいい思想を持ち合わせた人」が完全に一致して「あっほんとだ…」と思いました。余談です。)
 
また、そういったコミュニティの中で、ジョニーさんがOutsidersに求めているものは「常識の外、想像の外」という考え。Outsidersは、ちょっとぶっ飛んでるからこそカッコいいのかも。未来はこういう人たちが切り開いていくんですね。
 
Q.八ヶ岳での受け入れ態勢は?(新型コロナウイルス対策として)
もちろん、体調管理の徹底や行動履歴の確認、施設の中も人数制限を行うなどして対策を行なっているとのことです!その上で、それを守れる方は受け入れ大歓迎!(ちなみに宿泊業としてちゃんとオープンするのは9月です) 


ジョニーさん的ライフスタイル「ワーケーション」って何?


これから起きる革命はモビリティの革命(自動運転など)とoff-gridの革命(生活インフラが自立的に供給されるようになる)という前提でこれから何が起きるかというと、まさに移動革命。 

これがまさに、働く暮らす旅する、これらの教会が曖昧になる超異動時代、Living Anywhereです。だからこそ、好きなときに、好きな場所で暮らしたり働くことが当たり前にできる時代が来る。これがジョニーさんにとってのワーケーションで、多分もうちょっと先のワーケーションです。まさに未来の暮らしですね。家はもういらないのかもしれない。


キーワードは開疎化


これまでの文明は「都市化」。疎から密、開放から密閉に集中し、都市に全てを集中させてそこで色々なものを動かしていくこと。そこでは恩恵もありつつ、しかしちょっとしたトラブルや災害にとても脆いことも今回の新型コロナウイルスをきっかけに明らかになりました。
 
だからこそ、今改めて必要になるのが開疎化。そのひとつの方法が、一極集中から郊外や田舎へ拠点を移動すること、密閉した空間ではなくて外の開かれた空間を利用することです。
 
集中しすぎることは良くも悪くも大きな影響だからこそ、都市じゃないところでの生活の可能性、地方で暮らす可能性を探し広めていくのがこれからの未来に必要なことなのかもしれません。
 
 
 
さて、今回のテーマは「未来の暮らし」でした。
 
未来が予測不可能な今を生きているからこそ、私たちは常識の外から、想像の枠を超えて、暮らし方から見つめ直していくべきなのかもしれない。
 
今回のゲストのお二方はまさにその暮らしの見つめ直しができている方なんだなと感じました。自分たちはどう生きていくのか?この問いと切っても切り離せないのが暮らしの選択です。
 
VAN LIFEという新しい暮らし方や、ワーケーションという選択肢。すべてのことが目まぐるしく変化し、ただ受動的に暮らしているだけだと安定などが遠ざかっていく今だからこそ、常識に惑わされず自らの意思で自らの生活、つまり生き方を決定していく必要があるのかもしれません。
 
Be Outsiders!

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