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電遊詩人

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真名哲也が2001年にスタート直後のau公式サイト向けに提供していたデジタルポエム企画『電遊詩人』の中から代表作を紹介。 横10文字×縦10,20,30文字の3種の定型詩は「p…
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2020年5月の記事一覧

想像が創造に

size:medium 多量の知識を充電し 知恵で玉石より分けて 小さく固めて放電する 内なる心の「想像」が 外なる世界の 「創造」になる 水が天地を巡るように 金が天下を回るように 僕の呟く詩の数々が 空想世界と現実世界を 循環するといいのだが >> next

遠い西の国に住む君

size:small 夕陽を見ると 追いかけたくなるのは 水平線に沈まんとする この太陽が 遠い西の国に住む 君の寝顔に 朝の光を 注いでいるからかな >>next

天空の巨人

size:medium 遠い南の島で見た 夜空に輝くオリオンと 再会したのは故郷の町 少年時代 星座と神話に 魅せられて 何度も通った展望台を 帰郷の折に訪れた 何十年の時を超え 何万キロを旅しても 変わらぬ姿と 変わらぬ距離で 天空の巨人は 南の空に輝いている >>next

メコンの夕陽

size:small 地球の未来を思う時 メコンの夕陽が 目に浮かぶ 大河山野を前景に 空を橙色に染め上げる 多分僕らが滅びても あの絵は永久に 変わらない >> next

小さな地球

size:small 2分前に 異国の友から 届いたメール 1分前に 返事を打ったら 10秒前に 再リターン 地球は随分 小さくなって 友達の輪は 大きくなった >> next

コトバの川に栄える文明

size:long 何処からか湧き出た 無数の呟きが 絶えることなく流れる タイムラインという コトバの川 黄河 インダス エジプト メソポタミア 人類最古の文明は 大河のほとりに 栄えたが デジタル世界の 新たな川辺に いかなる文明が 育つのだろう? >> next

砂漠で見る夢

size:long 乾いた砂漠を 独り行く 旅の男が夢を見た 砂地に咲いた 可憐な花の 蜜に群がる蝶の群れ 色とりどりに 天に舞うと やがて輝く星になる 深まる夜の闇の中 無数の星は川となり 大地に向けて流れ出す 静かに眠る旅の男が 目覚める頃 砂漠に現る オアシスの泉 >> next