地球を大切にするのは 自分を大切にすることから

地球・月

今月22日は中秋の名月でした。
中秋の名月とは、旧暦(太陰太陽暦)8月15日の夜に見える月のことです。現在の暦(新暦)ですと、9~10月頃にあたります。
これは秋分の日以前で、一番近い新月の日を1日目(旧暦8月1日)とし、15日目を中秋とすると決められています。

地球と月の大きさを比べるとこの図のようになります。
地球の直径:12,756km、月の直径:3474km、地球と月の距離:384,400km
地球と月は万有引力の法則で関係を保っています。

生命誌1

この生命誌絵巻は大阪にある生命誌研究館のサイトからのものです。地球のいのちの繋がりのイメージです。扇の上の方には現在の多様な生きものが描かれています。
扇の要の部分は38億年前の祖先細胞です。
すべての生きものは38億年の歴史を持ち、人間も生きものの一つです。

扇の要である38億年前の祖先細胞のうち、単細胞生物のまま現在に至っている細菌などがいます。多細胞生物としていのちを繋いだものは多くの種類の動植物として、地球のいのちを豊かなものにしています。ヒトもその中のひとつです。

人の腸内細菌は1,000種で数は1,000兆個以上と言われています。
小腸から大腸にかけて存在して、様々な細菌がバランスをとりながら腸内環境を作っています。成人の身体の細胞数は37兆2000億個と言われていますので腸内だけでも身体の細胞よりも多くの細菌が住んでいます。

いのちの始まりの仕組みはいまだ解明されていませんが、地球上の動植物は全て38億年前の細胞から繋がっていることがわかっています。

地球が生まれるきっかけは、およそ50億年前にさかのぼります。宇宙のどこかで、星の大爆発が起こり、この爆風によって、うすいガスやチリが大きな渦を作り始めました。渦の中心には物質が集まってどんどん高温になり、やがて核融合反応というものが起きました。こうして生まれたのが、太陽です。

ぐるぐるまわっている渦の中では、ガスが冷えてこまかな粒子ができました。粒子は集まって、やがて微惑星(びわくせい)と呼ばれる大きなかたまりとなりました。微惑星はおたがいに引力で引きつけあって、どんどん大きくなります。これが地球をはじめ、惑星の原型になりました。原始の地球は、およそ46億年前にできたと考えられています。

38億年前には海が存在して、弱いながらも細胞膜をもち、自己複製をする最初の生命体がありました。その小さな身体の中で遺伝子として働いたり、たんぱく質を合成したり、生命とよべる仕事にかかわっていたのはRNAです。RNAは、時々破ける弱い細胞膜を通って、他の細胞に取り込まれたり、細胞同士が融合したり、自他の区別がはっきりしていない時期であったと考えられます。

27億年前にシアノバクテリアが誕生しました。シアノバクテリアは、太陽の光を使って水と二酸化炭素から糖分を作ります。光合成ができるということです。吐き出される酸素により、地球の大気に酸素が含まれました。
光合成のできる細菌や藍藻類が堆積した岩のようなものがストロマトライトです。地球の酸素ができた起源とされています。ストロマトライトはオーストラリアの海岸などで今でも成長を続けています。

ストロマトライト

細菌や藍藻のように細胞核を持たない生物は原核生物といいます。
原核生物の遺伝子は細胞質の中にモヤモヤと存在しています。
21億年前、真核生物が誕生しました。細胞の中に核を持っているのが真核生物です。
真核生物が誕生した後も単細胞生物の時期が長く続きました。
真核生物の単細胞生物で現在生きているものは、ゾウリムシ、ミドリムシ、アメーバ、酵母などです。

21億年前に真核生物が誕生した後も単細胞生物の時期が長く続き、多細胞生物は10~14億年前に誕生しました。
私たち哺乳類の祖先となる脊椎動物は5億年前に海の中で誕生しました。

陸上植物の起源は4億7千万年前のコケ植物だと考えられています。
陸上に暮らす動物は、昆虫の祖先がおよそ4億8千万年前、脊椎動物がおよそ3億8千万年前とされています。
植物細胞には細胞壁と液胞があります。
植物細胞の中で光合成を行う葉緑体は、細胞に共生したシアノバクテリアが起源と考えられています。液胞にはポリフェノールの一種であるアントシアニンのような抗酸化物質などが含まれます。
植物は太陽の光を用いて光合成によって糖分を作るため、光にさらされる必要があります。酸化とは電子を失う反応ですが、熱や光で進みます。生きるのに光を必要としている植物は抗酸化物質を作り出す必要があります。
動物は光合成で糖分を作る方法では無く、食べることで糖分を得ています。

ミトコンドリアは動物細胞にも植物細胞にもあります。ミトコンドリアは、独自のDNAを持っていることから、原核生物のひとつである好気性細菌が、真核生物の細胞に取り込まれてできあがったと考えられています。
ミトコンドリアは真核生物が生きるために必要なエネルギーを、糖分から作り出す器官です。ミトコンドリアでは糖質と脂質から、TCAサイクルと電子伝達系を通ってエネルギーが生み出されます。このエネルギーを使って生きるために必要な物質が作られます。
大多数の細菌の細胞膜には,ミトコンドリアのものと非常によく似たATP合成酵素があります。

いきものはお互いに生かし合っています。
例えば、干潟ではそこに住む多くの微生物による浄化作用があります。
動物のフンなどの有機物をバクテリアが分解します。栄養物が増えると植物プランクトンが増えます。植物プランクトンをミジンコのような動物プランクトンが食べます。それをカニや魚が食べ、カニや魚を鳥が食べ、そのフンがまた分解されて循環します。
干潟が無くなると東京湾のような汚れた海になります。それを人工的にきれいにしようとすると膨大な費用と技術が必要です。
自然はありのままの状態で共生し循環しお互いに助け合っています。

サイボウズ1

この図は「サイボウズ式」からのものです。
サイボウズはチームワークあふれる社会を目指しています。

健康とはやりたいことが出来ることだと思います。
心の健康について考えてみましょう。ヒトは可能性がたくさんあるけれども、現在はその力を間違って使っていることがあります。

例えば、どんどん物を作ってゴミを増やしてしまう傾向があります。
予定を詰め込み過ぎてしまう事も有ります。
地球の資源を使い過ぎているかもしれないです。

従来のトップダウン型から自然に近いネットワーク型の組織へと変わりつつあります。人間関係でも、誰かが教えるというより相互に学ぶ関係へと変わっています。

自分の社会的な役割、やるべきことにばかり目を向けず、ワクワクとしてやりたい自分の気持ちに気づいてみましょう。そして、価値観の合う仲間を見つけるといいと思います。

今の社会が間違っていると嘆く必要は無いのです。
生きものは、困難を乗り越えた時に生きている喜びを感じるのではないでしょうか。

持っている考え方によって、物の見え方は規定されます。この世界にはさまざまな違いがあります。この違いを対立や矛盾ではなく、どこまでも違いとして捉えると、正常や異常といった対立は無くなります。そしてあらゆる存在はさまざまな<あいだ>として捉えることができます。

何かをしようと焦る必要は無く、丁寧に生きることが一番です。
地球を大切にするには、自分を大切にすることから、です。

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